【面接官を面接してみた】阿部光編

2020.7.9 働く人

こんにちは。新卒採用担当の中野です。

移動の制限も緩和され、少しずつ街に人が戻ってきた今日この頃、皆さんはいかがお過ごしですか?
私は根が引きこもりなので、自粛をむしろ楽しめるタイプの人間でして、今も変わらず週末は家から一歩も出ない生活を続けています。「自粛のプロ」と呼ばれる日も近いですね。

さて、新型コロナウイルスの影響で世の中は大きく様変わりしてしまいましたが、そんな中でも粛々と就職活動に励んでいる方はたくさんいらっしゃるかと思います。
就職活動に「面接」はつきものですが、皆さんはこれまでに出会った面接官の人となりをどれくらい知っていますか?
おそらく、多くの方が「知らんがな」「興味もないわ」と、首を横に振るのではないでしょうか。

でも、それって寂しいことだなと私は思います。なぜなら、面接官もあなたと同じ、一人の人間だからです。
あなたと向かい合っている今この瞬間に辿り着くまでに、目の前の面接官は何を思い、何を感じ生きてきたのか。
それを知れば、どこか遠い存在のように感じられる面接官にもきっと共感できる点が見つかるはず…。

というわけで、ここからは面接官として活躍されている大石さんにバトンタッチして、同じく面接を担当している光くんを面接していただきます!
普段、面接の場で絶対に向かい合うことのない二人が一体どんな会話を繰り広げてくれるのか、私もとても楽しみです。
面接官同士の熱い戦いを、しかとご覧ください。

そして、大切な戦友である光くんの人となりが少しでも多くの方に伝わりますように。

では、大石さんと光くん、よろしくお願いします!

大石彩乃(おおいしあやの)
埼玉県出身。2017年中途入社。ROU所属。
趣味:推し事/特技:存在感を消すこと/特徴:語り始めると早口

阿部光(あべひかる)
兵庫県出身。2019年新卒入社。ROU所属。
趣味:ディズニー/特技:お菓子作り/特徴:ありえんほど喋る

「格好良さ」を履き違え、自分を見失っていた

大石:改めまして、ALH株式会社人事採用担当の大石彩乃です。どうぞよろしくお願いします。

阿部:関西学院大学商学部卒、2年目の阿部光です。よろしくお願いします。

大石:実は今割と緊張してるんですけど、阿部さんはどうですか?(笑)

阿部:不思議な感じがします(笑) もちろん緊張もしてますけど、楽しみな気持ちも大きいです。

大石:それならよかったです。改めて阿部さんのことを知れる良い機会かと思うので、ぜひ色々お話しできればと思います。では早速、お話を聞かせてほしいなと思うのですが、社会人になるまでの阿部さんの人生って一言で言うとどんな感じでした?

阿部:「泥臭さ」とは無縁の人生でした。僕は昔から何をするにしても、ちょっとやればある程度のレベルまではいけてしまうタイプで…器用貧乏っていうのかな。でも、もっとレベルの高い人たちには到底追い付けないから、「別にこれ以上のレベルなんて目指してないし」と自分に言い聞かせて、何事も卒なくこなしつづけるというのが習慣になっていたんです。むしろ、「卒なくこなすこと」が格好良いとさえ思っていました。要は、失敗することや周りの期待に応えられないことが怖かったんですよね。

大石:なるほど。それはちょっと私もわかります(笑) 保身に走ってしまう感じですよね。

阿部:そうですね。とにかく、うまくやること、周囲の期待に応えることが人生の全てだったから、当然「自分らしさ」みたいなものもなかったですし。でも、そんな僕が学生時代、唯一泥臭くいられた場所があって。それが高校のハンドボール部でした。


卒部のタイミングでマネージャーからもらったメッセージとお守り

大石:どうしてハンドボール部では泥臭さを発揮できたんですか?

阿部:「本気の仲間がいたから」の一言に尽きますね。同期はハンドボール経験者ばかりで、初心者から始めた僕はずっとレギュラーになれなかったんですよ。それまでの自分だったら、「どうせ勝てへんしもうええわ」って匙を投げていたと思うんですけど、それでも続けられたのは、泥臭く全力でハンドボールに打ち込んでいる仲間たちがレギュラーじゃない僕にも同じ熱量でぶつかってきてくれたからです。同期のみんなが僕に「早くこいつらと同じ景色を見たい」と思わせてくれて、僕はそこで初めて、「泥臭くやることって格好良いことなんだ」と気づくことができました。

原動力だった「周囲の期待」は、いつしか大きな重圧に

大石:それはかなり大きな変化でしたね。ではそこからは、うまくやることや周囲の期待に応えることが全てといった価値観は薄まっていったんでしょうか?

阿部:であれば良かったんですけど、なかなかそう簡単には変わらなくてですね…(笑) とうとう、就活の時期までその呪縛からは逃れられませんでした。というのも僕、実は公務員になろうとしていた時期があったんです。でも、それは自分の意思ではなくて。親がポロっとこぼした「公務員っていいよね」という一言を、「あ、親は俺が公務員になることを期待してんねやろな」と勝手に解釈して、目指し始めただけなんですよね。結局、途中で精神的にガタがきて、公務員はやめてしまったんですけど。このときは本当に、人生で一番メンタルのキツい時期でした。

大石:キツかったのにも色々要因はあると思いますが、何が一番大きかったですか?

阿部:親に自分の気持ちを打ち明けるのが何よりもしんどかったです。二十数年間ずっと、親に迷惑をかけないように意識して生きてきたのに、こんなところで思い切り親を裏切ってしまうのが本当に情けなくて。

大石:たしかに、親とそういう話をするのには勇気がいりますよね。阿部さんはどうやって親御さんとの話し合いの場を作ったんですか?

阿部:「話あんねんけど」と言って親を向かいに座らせて、やっとの思いで自分の気持ちを吐き出しました。「何のためにやってるのかも、何をやりがいにしたらいいのかも分からへん。理屈じゃなくて、このままだと本当にダメになる。もう無理や、諦めさせてほしい」って。僕があまりにも追い詰められていたので、親はかなり驚いてましたが、最終的には「あんたの人生やねんから好きにしいや」と言ってもらえました。

自分らしく生きるため、僕はALHを選んだ

大石:親御さんのその一言で、民間就職にシフトすることができたんですね。

阿部:はい。半ばチャレンジみたいな感じで始めました。

大石:いわゆる「就活の軸」は、実際に活動をしていく中で定まっていったんでしょうか?

阿部:そうですね。きっと、期待に応えることしかしてこなかったからなんでしょうけど、正直言って「やりたいこと」は別になくて。ただ、レベルの高い人がいること、同じ熱量でぶつかり合えること、といったような「人」の軸はぼんやりと持っていました。

大石:それはどうしてですか?

阿部:自分より頑張っている仲間や尊敬できる仲間のおかげで、メチャクチャな労働環境の中でもバイトを続けられた経験と、先ほどお話ししたハンド部での経験があったからです。バイト先やハンド部の仲間みたいな人が身近にいたら、社会人としても頑張れそうだなと思って。ALHに出会って、その軸がより確固たるものになりました。というのも、当時の面接官に「『何をしたいか』より『誰としたいか』の方が大事じゃない?」と言われて、その通りやなってすごく腑に落ちたんです。

大石:では、「人」を軸に就活を進めていった中で、最終的にALHに入社を決めた理由は何だったのでしょう?

阿部:「ALHなら『阿部光』らしく成長できそうだな」と思えたのが一番大きな理由です。僕はそれまで、自分を殺して人に合わせること、人の期待に応えることを良しとして生きてきたからこそ、自分らしくのびのびと自身の信念に忠実に生きている人にすごく憧れていて。ALHに入社したら、僕もそんな風になれるんじゃないかなって気がしたんです。

重圧を跳ね除けた先に見えた光

大石:「新生・阿部光」として成長していけそうだなと思えたんですね。そんな阿部さんもついに社会人2年目を迎えましたが、これまで働いてきた中で苦労したことはありますか?

阿部:何をするにしても、「失敗しないように」が先行していたことですね。やってみなきゃ結果なんて分からないのに、失敗するのが怖くて机上の空論をこねくり回しつづけていました。「失敗してもいいからとりあえずこれやってみて」と言われても、その「とりあえず」が分からないんです。

大石:「試されているのかな」と思ってしまうんですかね。

阿部:あー、そうかもしれません。期待を込めて任せてもらってるんだろうけど、その期待を過剰に背負いすぎて身動きがとれなくなっていたというか…。僕はこれまで試行錯誤をせず、他人の正解を真似することで失敗を避けてきたので、余計に「一発で成功させなきゃダメだ」というプレッシャーを自分自身へかけていたんですよね。

大石:過去形でお話しされているということは、「失敗してもいいんだ」と思えるようになったきっかけがあったんですか?

阿部:はい。僕は就活イベントで企業プレゼンを任せてもらっているんですが、本番の1カ月くらい前に、社内でそれを披露する機会がありまして。そこで見事に大コケしたんです。あのときは本当に泣きそうだったし、地獄でした。でも、上司から「『期待している』=『失敗するな』じゃなくて、『失敗を乗り越えて成長しろ』だから。うまくいかなくてもクビになることなんかないし、チャンスはいくらでもある」と言ってもらえて、ようやく「『一回失敗したら終わり』じゃないんだ」と思えたんです。「思い切り恥は晒したし、あとは上がっていくだけや」って。

大石:大きな気づきを得ましたね。では、これまでの社会人生活の中で一番やりがいを感じた瞬間はありますか?

阿部:今お話しした企業プレゼンは、学生さんからの反応に応じて参加企業が順位付けされるのですが、1位を取った勝率で上司を追い抜いた瞬間は今でも忘れられません。僕はALHに入ってから、自分を採用してくれた社員に「阿部を採用してよかった」と言ってもらうことを原動力に頑張ってきたので、あの瞬間は本当に嬉しかったですね。上司もすごく喜んでくれたし、何よりも自信につながりました。憧れの人に自分のことを認めてもらえるのってこんなに嬉しいんだなって。


プレゼンの師を追い越した夜に酌み交わした、勝利の美酒の場での一枚

大石:ある種の恩返しができたんですね。

阿部:はい。恩返しもできたし、「ほらね、採用してよかったっしょ?」と胸を張って言える自信もつきました。

大石:プレゼンでの成功体験はその後の阿部さんの行動や考え方にどう影響しましたか?

阿部:挑戦があまり怖くなくなりました。なんぼ頭の中で考えたところで、挑戦と失敗を繰り返さないと形にならないことを身を以て知ったので。「これやってみる?」と言われたら、すぐに「やってみます」と返事をできるようになったのは大きな成長の一つですね。

大石:失敗の回避癖がなくなってきたんですね。では正直な話、会社に入ってから「辞めたい」と思ったことや、モチベーションが下がったことってありますか?

阿部:「辞めたい」と思ったことはありません。ただ、ついこの前までモチベーションは下がり調子でした。というのも、これまでは「プレゼンで結果を出す」という大きな目標に向かって、モチベーションを高く保ち続けていたんですが、それを達成して燃え尽きてしまったというか…。僕、誰かの求めに対して力を発揮することはできるんですけど、自分自身で目標を設定して頑張ることが苦手で。だから、次に何をすればいいか分からなくなっていたんです。でも、それを上司に話したら、「逆に今まで下がったことがないのがすごいわ。大体の人は自分でモチベーションを調整してるんだし、一旦は気を抜いてもいいんだよ」と言われて、そこでようやく気が楽になりました。

大石:モチベーションが下がっている自分を受け入れられたんですか?

阿部:そうですね。結局、自分の機嫌をとれるのは自分しかいないんだなと気づくことができました。

正解を選ぶより、選び取ったものを正解にする努力を

大石:そこも阿部さんが成長された点の一つかもしれませんね。では最後に、ALHを選んだことを今改めて振り返ってどう思われますか?

阿部:心の底から正解だったなと思います。ALHへの入社は、100パーセント自分の意思で決めたことだから、腹をくくって頑張れています。「自分で選んだんやし、この選択を正解にしていくしかないな」って。自分の人生に責任を持てるのは自分しかいないですからね。


一年で最も活躍した社員を決める『社員アワード』にて、新卒総合職部門で受賞したときの一枚

大石:ありがとうございます。ここからはフィードバックに入りますが、改めて、阿部さんはミッションスタイルにフィットしているなと感じました。これまでのお話しを聞いていると、阿部さんは「自分が頑張ってレベルアップしていくことで人が喜んでくれること」に幸せを感じる方なのかなと思いますが、チームで動く上でそういう価値観ってすごく大事ですし、そこに自分の存在価値を見出せている阿部さんは、組織でこそ活きる人だなと思います。これからも阿部さんと一緒に成長を共有できる場、喜び合える場を作っていきたいです!

飾り立てた言葉はいらない。あなたらしく語ればいい。

中野:大石さん、光くん、お疲れさまでした!今回は「面接官が面接官を面接する」という初の試みでしたが、率直にいかがでしたか?

阿部:楽しくて学びの多い時間でした。大石さんが持っている「相手の言葉を引き出す力」や「相手の思考を再言語化する力」は僕にはまだまだ足りないので、ここを伸ばして僕ももっと成長していきたいと思いましたね。

大石:改めて阿部くんの良いところを知れたし、精神的な成長もたくさん感じられたので嬉しかったです。私も頑張らないとなと思わされました。

中野:お二人にとっても良い時間になったようで良かったです!ところで、大石さんの面接って、「頑張ったこと」よりも「苦労したこと」を聞くことが多いですよね。何か意図があるんですか?

大石:もちろんあります!「マイナスの状況からどう成長してきたか」を知る方が、その人の価値観を理解する上で大切だと思うからです。私は苦しい経験を自己開示できることもその人の強さだと思っていますし、苦しいことを乗り越えた経験が今のその人を形成していると思っているので。

中野:そんな意図があったんですね。光くんはどう思いますか?今回、普通だったらあまり話したくないような自分の情けないところも話してくれましたが、面接で弱みを曝け出すことってかなり勇気が要りませんか?

阿部:もちろん勇気は要りますよ。でも、僕は相手の期待や要望に合わせつづけて大失敗をした身なので、もう二度と同じ過ちは繰り返さないと心に決めたんです。相手の喜ぶことだけを言う「いい子ちゃんの阿部光」を一度つくってしまったら、その後もずっと「いい子ちゃん」を貫かなければいけなくなるから。そんなことでしんどい思いをするくらいなら、良いことも悪いことも全部ぶちまけて、それでも受け入れてくれる人と付き合っていく方がのちのちの幸福度は遥かに高いですよ。

中野:たしかに。就活に限らず、一度ついてしまった嘘ってどんどん大きく膨れ上がって、いつか嘘をついた本人まで蝕んでしまいますもんね。でも、初対面の面接官に全てを洗いざらい話すのって正直緊張するじゃないですか。だからこそ、聞き手の技量が問われるんじゃないかなと思うのですが、大石さんは面接のときに心がけていることってありますか?

大石:まず何よりも、面接というより心からの会話を楽しもうという気持ちで臨んでいます。THE・面接という心理的安全性が確保されていない雰囲気だと、どうしても「面接官に評価されている」と感じてしまって相手もありのままの自分を出せないですからね。もちろん私も(笑) あとは、面接で自信のない方もたくさんいるので、そういう方には「私から見たらあなたのこういうところが魅力的だよ」と伝えたいという気持ちもあります。

中野:なるほど!私も大石さんに良いところを見つけてもらいたいです(笑) では最後に、これを読んでくれた就活生の皆さんに向けて何か一言お願いします。

阿部:綺麗な言葉を並べるより、不格好でもいいから自分らしい言葉を綴ってください。それが皆さん自身の幸せにつながると思います。

大石:私は面接官という立場ではありますが、皆さんと楽しくお話しできればそれ以上に嬉しいことはないと思っています。ぜひ、肩肘張らない会話を楽しみましょう!

中野:大石さん、光くん、ありがとうございました!

中野はな
ALH株式会社 Resource Optimize Unit (通称:ROU)所属。
2019年新卒入社。人事領域で奮闘中。趣味は沖縄と京都とパンクロックです。