大規模金融案件で培った調整力を、新たな環境で活かす。


金融領域を中心に、長くプロジェクトマネジメントに携わってきたSさん。
要件定義からリリース、運用まで幅広い工程を経験し、PL/チームリーダーとして組織やベンダーを動かしてきました。
19年勤めた前職を離れる決断の背景にあったのは、「自分の力が他の環境でも通用するのかを知りたい」という思い。
市場価値を確かめるつもりで始めた転職活動を経て、ALHへの入社を決意しました。
形式的ではなく真剣に向き合ってくれる姿勢と、“来てほしい”という面接官の熱量がSさんの背中を押したといいます。
現在は金融系シンクライアント基盤のPMOとして、課題管理やベンダー調整を担当。
新しい環境で、これまでの経験を活かしながら、チームの成長にも向き合っています。

提案から導入まで。19年間で築いた“プロジェクトを丸ごと動かす力”
―― まず、これまで歩んでこられたキャリアについて教えてください。
前職には約19年間在籍していて、最初の数年間は公共系やDWH/BIといった案件に携わっていました。
入社4年目から、会社としてグループウェア・ワークフロー導入事業を立ち上げるタイミングがあり、そこでPLとして参画したことが大きな転機です。
営業と並走してお客様への提案を行い、受注後は設計・構築・導入まで一貫して担当しました。
―― その後は、どういった案件に挑戦されていったのでしょうか?
もっと大きな環境で経験を積みたいと思って、金融系のプロジェクトに移りました。
約2万人規模が利用するシンクライアント基盤の導入・リプレース案件や運用系システムの移行プロジェクトなどを担当してきました。
現場では、要件定義からリリースまで全工程に関わっていたので、大規模環境ならではの調整力や調整力が培われたと感じています。
―― 特に印象に残っているプロジェクトはありますか?
お客様の課題を聞くところから始まり、提案から構築まで全工程に携わることで、「課題をどう解決するのか」という流れを体感できました。これは今のキャリアにも大きく活きています。
また、金融系の仮想デスクトップ基盤案件では、運用機能チームのリーダーとして7名のメンバー管理を任されました。
ベンダーとの調整やお客様への報告など、ステークホルダーが多い中でプロジェクトを前に進める経験を積めたことは、今の自分の大きな武器になっていると思います。

19年間働いた会社を離れる前に抱いた“率直な疑問”
―― 長く働かれていた前職を離れる決断に至った背景を教えてください。
最初のきっかけは本当にシンプルで、 「自分の力は外の世界でも通用するのか?」という素朴な疑問からでした。
19年同じ会社にいると、どうしても自分の価値を“社内基準”でしか測れなくなります。
よく「市場価値を上げろ」と言われますが、それが実際にどれくらいなのかは自分では分からないんですよね。
そこで、まずはエージェントに登録して「今転職したらどう評価されるのか」を聞いてみるところから始めました。
最初は本気で転職するつもりはなく、半分は興味本位でした。
ただ、いろいろな会社の話を聞く中で、次第に「新しい環境で挑戦してみたい」という気持ちが強くなっていきました。
―― ALHを知ったきっかけを教えてください。
転職エージェントから紹介された企業のひとつがALHでした。
その時は複数社を比較していましたが、「若くて勢いのある会社」というのが第一印象でしたね。
―― 実際にALHについて調べたり、話を聞いたときの印象はいかがでしたか?
社員の平均年齢が若いという点が真っ先に目に入りました。
前職は比較的年齢層が高めだったので、若い組織で働くことは良い刺激になりそうだと感じました。
「成長過程にある会社なんだな」という前向きな印象でしたね。
―― 他社と比較して、ALHに惹かれた理由はどんな点でしたか?
一番は 面接での“本気度” です。
他社もいくつか最終選考まで進んでいましたが、ALHほど熱意を感じる会社は正直ありませんでした。
人事担当の方やカンパニー長の方がとにかく率直で、向き合ってくれている感覚が強かったんです。
「希望の条件にできるよう調整します。ぜひALHに来てほしい」と言われた時は驚きましたね。
そこまで言っていただけることが純粋に嬉しかったです。笑
他社はどちらかというと “選んでいる側” の空気を出す会社も多くて。
もちろん大手のほうが制度や福利厚生は整っている印象でしたが、熱意の面でALHが圧倒的でした。
―― 「ALHなら自分の力を活かせる」と思った決め手は何でしたか?
面接で聞いた「プロパー中心でチームを構成し、仲間同士で支え合いながらプロジェクトを進めている」ことです。
社内メンバーを中心にチームを組み、仲間同士で支え合いながらプロジェクトを進める文化があると聞いて、「ここなら自分のこれまでの経験をきちんと還元できそうだ」と感じました。
信頼できる仲間と一緒にチームとして成果を出す文化があることに惹かれ、この環境なら自分も楽しく働けるし、成長できるだろうと確信しました。

現在のALHでの仕事――“現場を動かす調整力”を発揮する日々
―― 現在はどのようなプロジェクトに携わっているのでしょうか?
今は、銀行グループ全体で約6万人が利用するシンクライアントシステムのPMOを担当しています。
運用フェーズの計画調整や課題対応、障害対応の推進、ベンダーコントロールといった、基盤の安定稼働に直結する業務が中心です。
また、構成管理機能を拡充する追加開発案件では、チームリーダーとして計画策定から進捗・品質・課題管理まで、一連のマネジメントを任されています。
―― かなり大規模な環境ですね。どのようなポイントに難しさを感じますか?
関係者が多く、情報も断片的な状態から判断しなければならない場面が多いんです。
それでも最適な方向性を示し、関係者の合意をまとめていく必要があります。
だからこそ、日々の調整や改善が“信頼性向上”につながっていく感覚があり、そこに大きなやりがいがありますね。
―― PMOとしての働き方を一言で表すと?
「現場を動かす調整力」 だと思っています。
―― その言葉に込めた意味を教えてください。
PMOは単にスケジュールを管理するだけでなく、関係者の意見を整理し、方向性を定め、チームを前に進める役割を担っています。
特に大規模システムのように関係者が多い環境では、円滑なコミュニケーションと課題解決の推進力が成果を左右する。
その意味で、「現場を動かす調整力」は自分の強みであり、今後さらに磨いていきたい部分ですね。

新しい環境での挑戦と、マネジメントスタイルのアップデート
―― 入社後、新しい環境での挑戦を感じていることはありますか?
ALHは、以前の職場と比べると柔軟でオープンな文化が強いと感じています。
前職はきっちりとした進行ルールが多かったので、最初は文化の違いを感じました。
今はその環境に合わせて、社内外の関係者とのコミュニケーションの取り方や、情報共有のスピード感、自分のマネジメントの型を少しずつアップデートしているところです。
―― 入社前とのギャップや、成長を感じている部分はありますか?
入社してまだ日が浅いのですが、ALHはSNSや社内コミュニティが非常に活発で、社員同士の関わりを大切にしている会社だと日々感じています。
これまであまり外に発信してこなかったので、最初は新鮮でした。
今後は自分もそういった文化に積極的に参加して、社内外のエンジニアと交流しながら成長していきたいです。
―― チームの雰囲気についてはいかがですか?
若いメンバーが多く、新しい視点や考え方に触れられる機会が多いです。
最新ツールや技術の話題を積極的に共有してくれるので、自分の知識のアップデートにもつながっています。
一方で、経験の浅いメンバーには、自分の経験を活かしてフォローするようにしています。
週次の1on1で「先週のアドバイスを実践してみました」と報告してくれる瞬間は、素直に嬉しいですね。
同時に、自分自身もメンバーから刺激を受けながら成長できていると実感しており、相互に高め合える環境があることがALHで働く魅力だと思います。
―― PMOとしての考え方にも変化はありましたか?
以前はどちらかというと、効率やスケジュール重視のスタイルでした。
もちろん今も大事ですが、ALHに来てからは “人を中心にしたマネジメント” の重要性をより強く感じています。
メンバーのコンディションやモチベーションが整えば、結果的にプロジェクトもスムーズに進む。
そういった“チームとしての成果”を意識するようになったのは、この環境だからこそだと思います。

“より上流へ、より広い視点へ”
―― 今後、どのようなエンジニア像を目指していきたいと考えていますか?
これまで培ってきたマネジメントやインフラ構築の経験を活かしながら、より上流の工程や、お客様に対して組織全体の課題解決に関わっていけるエンジニアを目指しています。
プロジェクト単位で完結するのではなく、
「この組織にどんな課題があって、何を変えれば良くなるのか」
といったところまで踏み込んでいきたいですね。
また、チームとして成果を出せる環境づくりにも取り組みたいと思っています。
メンバー一人ひとりが主体的に動ける土台を整えることが、最終的にプロジェクトの成功につながると考えています。
―― 今後挑戦してみたい技術領域やテーマについて教えてください。
クラウドやセキュリティといった、新しい技術領域には積極的に挑戦したいと思っています。
これまでオンプレミス中心の案件に携わってきたこともあり、技術の幅を広げることで、より柔軟な提案や判断ができるようになりたいです。
マネジメントが中心の働き方ではありますが、意思決定の場面では技術的な理解が不可欠なので、知識をアップデートし続けることを大事にしていきたいですね。
―― 組織づくりの観点で、今後ALHにどんな価値を提供していきたいですか?
ALHは、個人の意見や挑戦を歓迎してくれる環境が整っていると感じています。
その風土を活かして、自分の経験を還元し、会社全体の技術力やマネジメント力の底上げに貢献していきたいです。
また、社内コミュニティを通じてプロジェクトを越えたつながりを作り、学び合える関係を広げていきたいと思っています。

磨いてきた調整力を、新しい環境で。―― ALHとキャリア転職について
―― 最後に、同じようにキャリアの節目を迎えているPM層の方々へ、メッセージをお願いします。
長く同じ環境で働いていると、「このままでいいのか」「自分の経験は外でも通用するのか」と不安になる瞬間があると思います。
私自身、最初は“市場価値を確かめてみよう”という軽い気持ちで動き始めました。
ただ、実際に外の環境に踏み出してみると、これまで見えていなかった景色が広がりました。
新しい文化に触れ、若いメンバーと働き、考え方が更新されていく毎日です。
挑戦には戸惑いもありましたが、それ以上に「まだ成長できるんだ」という手応えのほうが大きかったです。
ALHには、年次や役職に関係なく意見を交わせる風土があって、若いメンバーから受ける刺激も、還元できる経験もたくさんあります。
キャリアの節目で一歩を踏み出すのは勇気が要りますが、その一歩がみなさんの可能性をもう一度広げてくれると思うので、ぜひ恐れずに挑戦して欲しいです。
ーーSさん、本日はありがとうございました!
AIの進化、DXの加速、企業課題の高度化──
ALHはその“時代の変化”に正面から向き合うため、事業・組織ともにあらゆる変革を進めています。“人を軸にした技術パートナー”として社会により大きな価値を届けるために。
ALHでは、エンジニア経験者の採用を積極的に進めています。











