【エンジニア1年目の歩きかた #09】決断には時間がかかった。国家公務員からITエンジニアへの転職
エンジニア未経験で入社した社員の軌跡を追う「エンジニア1年目の歩きかた」
第9弾は福岡事業所のJUNさんです。
前職はなんと国家公務員。特殊な業務だったため、これまでの経験はすべて忘れて、ゼロから学びなおすつもりでALHに飛び込んだそうです。
参画先では順調にポジションが上がり案件リーダーに抜擢されるのですが、理由を聞いてみると、評価されたのは前職で培った○○感でした。
JUN
ALH株式会社 福岡事業所FE4所属
5年務めた国土交通省を退職しエンジニア未経験としてALHに中途入社。
開発エンジニアとして働いています。最近ヤクルト1000で腸活始めました。
ALHに入社する前
-ALH以前のご経歴についてお聞きします。
経済学部を卒業後、公務員試験を経て国土交通省に入省しました。
-国土交通省! 国家公務員は試験勉強に1~2年かかると言いますよね。苦労されたのでは。
1年半かけて勉強しました!
民間企業の採用試験では面接やSPIの結果が重要だという印象を持っていました。
私はそれらに自信がなかったので、試験の点数を重視してくれる公務員試験を選んだんです。
-意外です。コミュニケーションはむしろ得意なように見えます! ちなみに入省後はどのようなお仕事をされていたのですか?
そう感じていただけたなら嬉しいですが、自分では本当に自信がなかったんです。
就職後に徐々に鍛えられていったのかも知れませんね。
務めていた5年間の中で色々な業務を担当してきたのですが、一例を挙げると運送業、運輸業などの「事業の監査業務」を経験しました。
これが転職を考えるきっかけにも繋がっていきまして……。
もしかして、自分は「監査をする側」ではなく、「事業を行う側」のほうが性に合っているのではないか? という想いが少しずつ募っていったんです。チェックするより最前線に立って自分も手を動かしたいなと。
とはいえ苦労して就職した職場なので簡単には決心がつかず……丸5年務めてある程度やりきったと思ったタイミングで転職することにしました。
-転職先はどのように選んだのですか?
転職サイトに登録して、たくさんの求人に目を通しました。
その時点ではまだエンジニアに絞ってはいなかったのですが、選ぶ軸として「キャリアが拓けていること」「キャリアの可能性が幅広いこと」、この2つを重視しました。
1つ目の「キャリアが拓けていること」を重視した理由としては、前職が官公庁で仕事内容が特殊だったからです。
もし何かあって30代や40代で転職することになった場合に、経験が特殊過ぎて転職先が見つからないのでは? という不安がありました。
営業職や技術職であれば業界に対する学び直しこそ必要ですが、今まで培ったスキルをほぼそのまま活かせて「潰しが効く」と思ったんです。
2つ目の「キャリアの可能性が幅広いこと」については、これも前職ベースの視点になってしまうのですが、キャリアパスがほぼ固定化されていたので、安心感がある一方でワクワク感がありませんでした。
例えば「40歳の時の自分は何をしているんだろう?」と考えたときに、候補が数パターンに限定されてしまうんですよね。
レールに沿って走っていくことに息苦しさを感じるようになってしまいました。
この2軸で考えたときに、エンジニアであれば技術職として専門性をベースにしながら、技術の求道者やPL/PM、あるいはエンジニア経験を活かした営業職やコンサル職など、将来のキャリアが無数に拡がっている感覚がありました
自分の未来を想像したときにすごく魅力を感じることができたのです。
-その考え方で探されたのなら、なぜALHを選んだのかは聞くまでもないですね!
はい! コアバリューの1つに「大好物は変化と成長」とある通り、ALHの挑戦的な風土に惹かれました!
でも、いいなと思った理由はそれだけではありません。
エンジニア未経験の転職でしたので、入社後にイメージと違った……なんてことは避けたかったんです。
情報開示をしっかりしてくれている点はとても重要だったし、その点でALHは好印象でした。
CANTABILEにはかなり多くの社員のインタビューが載っていて、入社後のイメージも湧きやすかったです。
他社のサイトやメディアもいくつか見たけど、ALHほど本音で語っている会社は他にありませんでした。
あと……面接がとても好印象でした!
-どんなところが好印象だったのでしょうか。
まず、1次面接では会社の魅力を熱く説明してくれたことや、私自身のことをよく見てくれている点も好印象だったのですが、それ以上に面接後のフィードバックをとても丁寧にしてくれたことに驚きました。
良かったことや改善したほうが良いこと、気を付けたほうが良いことなどを詳しく伝えてくれたので、きちんと向き合ってくれている印象を持ちました。
最終面接は現在の上司でもあるKOTAROさんで、東京と福岡のエンジニア市場やニーズの違いなども丁寧に説明してくれました。
入社後のイメージだけでなく、エンジニアになってからのキャリアも想像することができたので、納得感をもってALHヘの入社を決めました。
研修期間の歩き方
-入社前と後でギャップはありましたか?
CANTABILEを見て明るい人が多く楽しそうな会社だなと感じており、実際にイメージ通りでした。
研修の期間や内容、配属時のサポートなどオンボーディングの支援についても聞いていた通りで、ギャップはなかったですね。
-それは良かったです。研修ではどんなことをしたのですか?
技術研修としてはフロント言語、java、SQLの基礎研修とSpringBootフレームワークを使ったシステム開発です。
基礎を学んだ後は実際に開発作業にも挑戦するので、力が身についてることを実感しました。
ビジネスマナーや会社の理念に関する研修はグループワークもあって、全国の同期の皆さんとオンラインで繋げながら行われたので、色々な方と接点が持てて良かったです。
-質問したいときはどうしていたのですか?
研修コーチは本社にいるのでオンラインで教えていただくことになっています。
ただ、福岡では研修期間中はほぼ毎日オフィスに出社することになっていて、「同期」や「一カ月先に入った先輩」、「通常業務をしつつ質問をしたら答えてくれるコーチのようなベテランの先輩」などがそばにいたので、先輩方に聞くことが多かったです。
-研修中やってよかったと思う行動は?
「質問することに慣れる」ことです。欲を言えば、リモートの質問に慣れておくことが大事だと思います。
研修期間中、私は対面で質問することが多かったのですが、配属後はリモート勤務をされている方に質問することも多いので、リモートでの質問に慣れておいた方がいいと思います。
-研修にはどのような気持ち、マインドで向き合っていましたか?
配属前の予行演習だと思っていたので、期日に間に合わせることを意識していました。
一方で、研修生として教わった内容を深く理解することも大事だと思っていました。
どちらを優先するか迷う場面では、早く終わらせることよりも理解することを優先していました。
-研修で失敗したことや躓いたことはありますか?
学ぶ範囲が広かったので、一つ一つをしっかりと理解しようとするあまり、期日をオーバーしてしまったことがありまして……。反省して先輩方に研修の「コツ」を聞きました。
とにかく進めてみて、つまずいたときに何度も振り返るという進め方が良いとのことだったので、その後はアドバイスを意識して研修にあたるようにしました。
「配属~配属半年」 の歩き方
-どんな案件に配属されて、どんな仕事をしましたか?
現在も参画している案件になるのですが、大手通信会社のシステム開発を担当しました。
1〜2週間ほど環境構築をしたのち、主にコーディング作業を行いました。一からクラスを作成することは稀で、既存クラスに改修を加えていく作業が中心でした。
設計書や類似クラスを参考にコーディングしていくことになるので、全く書けなくて困るといったことはありませんでした。
-やって良かったと思う行動はありますか?
こまめに質問や進捗報告をするようにしていました
指示を出してくれるSEとのやりとりはリモートが中心でしたし、彼らは多くのタスクを抱えていたので、作業を行うPG一人一人の進捗を把握する余裕はなさそうでした。
自分(PG)から質問しないと停滞してしまいそうだったので、積極的に質問や報告をしていました。
-当時はどのようなマインドで仕事に向き合っていましたか?
転職したてなので、前職のことは忘れて新しい環境に慣れようと思っていました。
-謙虚な姿勢を大事にされていたのですね! 配属半年までに失敗したことや躓いたことはありますか?
必要以上に設計業務に時間をかけてしまいました。
しかも、実際にできたものを動かしてみたら、とにかくエラーが消えなくて……。
とった対応としては、仕様を徹底的に理解することに時間を割きました。
設計書やソースを読み込んだうえで、詳しい方に遠慮なく質問させていただいて理解するようにしたのです。
-一気に力や知識がついたと思う時期やそのときの行動について教えてください。
上記の失敗をした時期だと思います。
当時、私は設計業務未経験だったのですが、チーム内で設計者の募集が出たので立候補しました。
コーディング業務にある程度慣れてきて、もう少し難しい業務に挑戦したいなと思っていたので。
結果、大変な想いをしましたが、乗り越えたことで一気に力がついたなと思いました。機会をくださった先輩方には感謝しています。
-日常的な相談相手、質問相手などはいましたか?
一緒に配属された同期にはよく相談していました。
同じチームでも異なる案件に取り組んでおり、業務内容も違ったので、お互いに情報を共有しあっていました。
質問相手はALHの先輩が同じオフィスでサポートしてくださるので、いつでも聞ける環境でした。
同じチームに他社のエンジニアもいますが、垣根なく親切に教えてくださるので、聞ける相手がいなくて困ったと言う状況はなかったです。
配属半年~1年の歩き方
-同じ案件に参画中とのことですが、役割や業務内容に変化はありましたか?
半年経過時点では設計業務が中心になっており、11月には作業を行うPGから指示を出すSEに抜擢していただきました。
-入社から半年強で作業を指示する側に抜擢されたんですか! すごいですね。
参画先のPMが社内の上司でもあるKOTAROさんで、評価面談の時に「自分でリカバリーしようとする責任感や姿勢を評価した」と言っていただきました。
とはいえ圧倒的に経験値が足りない未熟者でしたので、PLや同じSEの方たちに日々相談しながらなんとか業務を進めていました。
-その責任感は前職時代の影響もあるのでしょうか?
それはあると思います。
前職では係長級になっていて、そのポジションになると各自が1つの法律に関して責任者のような立場になります。
問い合わせがあると最終的な回答を私が出さなければなりません。絶対に間違った回答はできないので、相当なプレッシャーを感じながら判断をくだしていました。
そういう職場からALHに来たので、責任感は同世代の方に比べると強いかもしれません。
改めて振り返ってみると、前職の経験がしっかりと今の評価に結びついていますね……なんかちょっと嬉しくなりました。
-良かったですね! ところでPGからSEになり、どのような変化がありましたか?
PGとしてコーディングや試験を実施をしていたときは、どちらかというと話すより黙々と作業する時間が多かったですが、指示を出す立場になってから人前で話す機会、特に説明をする機会が増えました。
また、案件の全体像が以前よりも見えるようになりました。
「この作業が遅れるとまずい」とか、「このペースだと期日に間に合わない」とか。
PGだった時も期日に間に合わせようという意識はありましたが、なんだかんだで上の人がなんとかしてくれるという甘えがあった気がします。
今は自分が終わらせにいかないと本当に終わりません。
-配属半年〜配属1年までに失敗したことや躓いたことはありますか?
難しい仕事に対して自分の頑張りでカバーしようとしすぎて期日をオーバーしたことがありました。
その後の反省としては、早めにPLにアラートをあげるようにしました。
自分の手に負えない可能性があるという段階で、上位者に相談すれば別のやり方を一緒に考えてくれます。
まだまだ知らないことばかりなので、早めにアラートをあげることが大事だと思っています。
さいごに
-ご自身の今後の目標を教えてください。
先日、SE(作業指示者)からさらにレイヤーが1つ上がり、案件リーダー(呼び方はプロジェクトごとによる)になりました。
より一層進捗を管理する側になりました。
まずは今のポジションの役割に慣れていくとともに、PGやSEたちが、以前の自分のようにタスクを抱えこまないようにフォローしていきたいと思います。
5年後くらい先の未来としては、一人前の頼れるエンジニアになっていたいです。
そのために参画先で経験を積むだけでなく、自己学習も継続して、研鑽を続けていきたいと思います。
-未経験からエンジニアに挑戦するにあたり、知っておくべきことはありますか?
ALHにはスキルに応じた案件があるので未経験で入社して、研修を終えたばかりだとしても、参画先で何もできないという事はないと思います。
ただ、頑張らないと成長はないですし、自身の価値も高められないので、なってからの頑張りが凄く大事です。
業務中に頑張るのはもちろんですが、業務外でも自己学習が必要だと思います。参画先で扱うスキルは限定的なので、自己学習をしないと知識の幅を広げられません。
私自身、業務が忙しいことを理由に自己学習の時間があまり作れていないので、そこは苦労しています。
-これからエンジニアになる人へアドバイスをお願いします!
もし少しでもエンジニア職に興味があるなら、スキルを身につけてから転職するより、今すぐ思い切って飛び込んでみたほうが良いと思います。
ネットにはいろんな情報がありますが、入ってみないとわからないことばかりです。
自己学習も重要ですがエンジニアの世界に飛び込んでこそ学べることに一番の価値があると思います。参画先の実業務+自己学習が効率が良いです。
また、IT業界の裾野は広いので、エンジニアを数年経験したうえでやっぱり違うなと思ったとしても、ここでの経験は絶対に無駄にならないと思います。
大変ですが頑張る覚悟があるならおすすめです!
Vol.9は福岡事業所のJUNさんでした。
国家公務員と言う安定した職を手にし、順調に昇進を重ねるも、すべてを手放してALHに飛び込んだJUNさん。
前職の仕事は特殊で汎用性がないのではと不安だったそうですが、いざ働いてみると前職で鍛えられた責任感や仕事への姿勢がそのままALHでの活躍に繋がっていました。
ALHには異業種から飛び込んで活躍中の若手エンジニアがたくさんいます! 気になった方はぜひ関連記事もご覧になってみてくださいね。
エンジニア1年目の歩き方ではこのように、IT未経験からエンジニアとして活躍している仲間たちの等身大の経験談をお届けしていきます。エンジニアに挑戦することへの不安が少しでも解消されたら嬉しいです。
vol.10もお楽しみに♪