「本当の仲間」を見つけるということ ~社会人基礎力研修を振り返る~
カンタービレをご覧の皆さん初めまして!
19卒でDSU所属のHIDETOSHIです。
今回は昨年の5月に鳥取で行われた新卒向けの社会人基礎力研修(通称:鳥取研修)に関する記事を書いてみました!
入社して一年経った今、チームとして働く上で大切な多くのことを、この社会人基礎力研修で学んだように思えます。
この記事は、研修中での僕たちの、「チーム」についての考え方の変化について僕の目線で語っています。
それからチームメンバーに集まっていただき、社会人基礎力研修での経験が、今どう生かされているのかを対談形式で振り返ってみました!
とても人にはお見せできないような情けない姿も見せてしまいますが、当時の僕たちの思いを赤裸々に語っているので、ぜひ最後まで読んでいただきたいです!
4月に入社したばかりの20年新卒のみなさんはもちろん、チームで働くことに困難を抱えている人たちもご覧いただけたらと思います。
写真左からHIDETOSHI、MASAAKI、TOMOKO、NATSUMI
HIDETOSHI
2019年新卒入社。Development Scale Unit (通称:DSU)所属。
アプリケーション開発エンジニアとしてプロジェクトに従事。
ぱっと見おだやかで、冷静沈着。
仲良くなると愛情深い男。つまりALHのギャップ王子。
by TOMOKO
MASAAKI
2019年新卒入社。Account Management Unit (通称:AMU)所属。
クライアント営業を担当。
よくしゃべるのでわかりにくいが、よく話を聞いてくれていたりもする。根っからの効率脳男子。最近はExcelにわくわくする。
by NATSUMI
TOMOKO
2019年新卒入社。Creative Infrastructure Unit (通称:CIU)所属。
インフラ構築エンジニアとしてプロジェクトに従事。
研修ではチーム「APOLLO」のリーダーを担当。真面目な一面がある一方、IKKOさんのものまねを全力でやってくれるチャーミングな一面も持ち合わせている。
by HIDETOSHI
NATSUMI
2019年新卒入社。Development Scale Unit (通称:DSU)所属。
アプリケーション開発エンジニアとしてプロジェクトに従事。
おとなしそうに見えて実はめちゃめちゃ熱いやつ。松岡かNATSUMIかと言われている。
特技はモノマネ。会社の偉い人のモノマネが得意。
by MASAAKI
チームが崩壊するまで
お互いを信頼しあえなかったチーム
社会人基礎力研修の僕達のチーム「APOLLO(アポロ)」はとにかく、互いを信頼できなかったがゆえに本音を言い合えないチームでした。
そのため、チームとしての意思決定も遅く、お互いが言いたいことを言い合えばもっとブラッシュアップできていたはずのチームとしての方針も、固まらないまま研修のプログラムを進めていました。
僕は自発的にチームメンバーに働きかけることが苦手で、どちらかというとチームメンバーのほうから僕の言いたいことを引き出してほしいと思っており、自分からチームのために意見を出すという意思が薄く、自分が意見を言ってもチームの意見として取り入れてもらえないんじゃないか、と自分の殻に閉じこもっていました。
そのため、チームのために一生懸命頑張っているメンバーの姿を見ても、無関心でいました。
NATSUMIはチームの方針について自分で決定をするのが苦手で、リーダーの立場にいる人など、誰かに決めてほしいと思っていました。それは自分が意思決定をすることでメンバーから嫌われるのではないかということを心配していたからでした。そして本音を打ち明けられないまま自分が努力をすればチームのみんなも頑張ってくれるはずと思い、チームのメンバーに自分がどうしてほしいのかということは伝えられませんでした。
MASAAKIは誰よりも勝つことにこだわっていましたが、チームメンバーがそこまで勝ちにこだわっていないと思い、自分とチームの方針にギャップを感じていました。また、チームのリーダーをTOMOKOに任せていたこともあり、本当は自分がチームの方針を決めたいという場面でも、自分がリーダーではないことに引け目を感じていたため、意見を伝えずにいました。
「APOLLO」のリーダーTOMOKOは、リーダーとしての責任感から、チームが勝てないことにプレッシャーを感じ、必要以上に自責の念に駆られていました。そこにはメンバーが自分に対して求める「統率していくリーダー像」と、自分自身の「サポートしていくリーダー像」の間での葛藤がありました。
メンバーが求めるリーダーになれないことから自信を失ったことで、メンバーに対しても自信をもって接することができなくなり、メンバーとの信頼関係を築けませんでした。
そうして、メンバー誰からもチームとしてどうしていくかを言い合えないままプログラムを進めていった僕たちを見ていた研修の引率をしていた先輩たちは、僕たちに強制的に話し合わせる場を作ったのでした。
チームの崩壊と再建
強制的に本音で話し合わされたことによるチームの再建
チームで話し合いをすることになったとき、一番最初にチームメンバーに対して不満をぶつけたのは僕でした。その時僕はチームメンバーに対して、みんなのことを信頼していないということを伝えました。それまで僕はチームの誰かが悪いんじゃなくて、チームの方針・やり方が間違っているのだと思っていましたが、その時初めてチームメンバーを責めました。
一番チームに貢献していないのは自分であるということはわかっていたのですが、それでもメンバーを責めるのを止められないほど、限界が来ていました。
すると、チームメンバーに嫌われるのが怖くて、メンバーに対してどうしてほしいかを言ってこなかったNATSUMIが、みんなに対しての不満と、チームとしてどうしていきたいのかを話してくれました。
そうして僕は自分が動くことによって人が動いてくれるということを知り、だんだんと自分からメンバーに働きかけるようになりました。そして、自分が思っていることを伝えないで抱え込んでいると自分にもストレスである上に、チームにとっても損失であるということを学びました。
NATSUMIはチームのことを真剣に考え、チームが変わるためには表面的なことばかりを言わず、「嫌われてもいいから本音を言わなきゃ」と考えるようになりました。また、チームとしていろんなことを乗り越えていくうちに、一緒にやり遂げて喜びたいと思うようになりました。そして自分がチームを信頼することで、何を言っても自分のことを嫌ったりしないというチームからの信頼感も感じることができ、思っていることを言えるようになりました。
MASAAKIは、NATSUMIがこのチームで勝ちたいという意思を伝えたことで、ただ自分が勝ちたいという気持ちから、このチームで勝ちたいと思うようになりました。そして自分がリーダーではなくても、チームが勝つために必要だと思うことはしっかり伝えるようになりました。
順位という結果以上に、メンバー一人一人が自分の思っていることを他のメンバーに伝えるということを重要視するようになったのです。
TOMOKOは必要以上の自責の念によってなんでも自分がやらなければならないという状況から、メンバーそれぞれが個性を生かし、役割を持つことによって自分が何をしなければいけないかが明確になり、冷静さを取り戻しました。そしてメンバー一人ひとりに目が行くようになり、体調面や精神面についてサポートできるようになりました。
こうして僕たちはお互いの信頼関係を築き、それぞれの個性を生かしてチームのために動くことができるようになりました。これができなかったのは本音を伝えられなかったということもありますが、自分にできて相手にできないことにばかり目がいってしまっていたというのもあると思います。信頼関係ができたことによって、他のメンバーにしかできないことに気づき、相手を尊重して、自分は自分にできることを全力でやろう、というように視点を切り替えられたのだと思います。
今の仕事で生かしていること
入社してから一年経ち、久しぶりにAPOLLOのみんなで集まって座談会をしてみました。
座談会では、社会人基礎力研修で学んだことの中で普段の仕事で生かしていること、そしてこれからチームとして働くことになる20卒へのメッセージを伝えてもらいました!
MASAAKI:エンジニアの人と営業の人って相まみえない存在やん。こっちとしてはこうしてほしいけど、相手はこうしたい、みたいな。で、営業観点と、自分のキャリアを見ているエンジニアの人とでは絶対言うことはちゃうんやけど、そこは少なくとも折衷案くらいまでは寄り添っていかないとなって思う。営業観点だけでゴリ押していっても、不満を持つやろうから。こう思えるようになったのは、この研修のおかげやね。今までの俺やったら決められる場面ってなったらゴリ押ししてたけど、この経験があってから話を聞くようになった。
HIDETOSHI:僕は自分が動かないと人も動いてくれないってことかな。あとは、みんな同じ人間じゃないから、他人同士が話し合ったらディスコミュニケーションみたいなのは当然生まれる。だから衝突を恐れないで伝えたいことはちゃんと伝えないと、何も状況は変わらないなって思った。でもそれはただ人に責任をおしつけるだけじゃなくて、自責の思考の元でやればちゃんと関係性もうまくいくって思ったな。
NATSUMI:仕事で同じチームとして何かを成功させるためには自分の仕事だけやろうとしてもダメなんだよね。何かおかしいと思ったこと、やったほうがいいと思ったことを、自分の範囲外だからって無視するのは何よりも良くなくて。少しくらい空気が悪くなっても、違和感を伝えることで結果を変えられることがあることを学んだし、それがプロジェクト先でも生きてると思う。
TOMOKO:大抵のプロジェクトって、「このプロジェクトを完成させる」っていうゴールはあるんだけど、例えば手順書がないとか、前に成功したモデルがないとか、そういうことってザラにある。そんな中で「何ができるか」っていうことにどんどん目を向けて、正解を自分で作る行動をしないといけない。だからそのための動きって(研修の時と)ベースは変わらないんだなって感じる。受け身だけじゃなくて、自分からどんどん探していく、作るっていうことが必要なんだよね。そういう課題に立ち向かう心構えみたいなのが一番研修で得たものかな。あとは同期がすごく信頼できるって感じた。別のチームでも助けてくれたり。このチームのみんなは言うまでもないんだけど、最後プログラムの時に、身をもって「このチームで良かったな」と思った。だから、周りを信頼して自分のできるベストを尽くすっていう、スポーツマンみたいな心を手に入れたなと思ってる。
「本当の仲間」をみつけてほしい
「20卒に伝えたいこと」
TOMOKO:本当に背中を預けられる仲間を見つけてほしいと思う。
MASAAKI:自分が思ってる以上にみんないい人ってことに今になって気づいたかな。入社直後はあんまそんなん思わんかったけど。先輩はみんないい人って最初から思ってたけど、みんなすごい人なんやなって思った。だから(20卒も自分と同じように)そう思えるとなって感じ。だからみんないい人なんだよってことを伝えたい。
TOMOKO:みんな尊敬できるポイントがあるっていう。
MASAAKI:そうそう!ナイスフォロー!ALHみんないい人や。
NATSUMI:やりたいことをいくらでも応援してくれる会社だと思う。自分の頑張りが伝わったら実現できるし、それを支えてくれる人が必ずいるよってことを伝えたい。あとはやりたいことが見つからなくても、「この人の支えになりたいな」って思うタイミングがある!私もプリセプターにたくさんお世話になって、「この人のために頑張ろう」って毎日頑張れたし、自分も後輩からそう思われるように頑張れたら、いいループがずっと続いていくんじゃないかな。
HIDETOSHI:僕は「本当の仲間」を見つけてくださいっていうことかな。馴れ合いとか、なんとなく予定調和的に関係をうまくいかせることは簡単だけど、本当の意味で言いたいことを言いあえて、傷つけ合うんじゃなくてちゃんと信頼し合える仲間を見つけてほしいです。あと尊敬できる先輩、こういう風になりたいって思える先輩とか見つけて、「この人のために頑張りたい」って思える人、そういう「本当の仲間」をみつけてほしいなって思います。
MASAAKI:俺ら四人もそういう風に思ってもらえるように頑張るしかない(笑)
HIDETOSHI:「こんなこと言ってんのにこいつら、なんもできねーじゃん!」って思われないように頑張らないとね(笑)
- HIDETOSHI
「APOLLO」のメンバーとの出会いは僕の人生にとって、とても大きな存在となりました。心から尊敬できる仲間と出会えるきっかけをつくってくれたALHには本当に感謝したいです。仲間を大切にするのはもちろん、これから一緒に仕事をする人とも、APOLLOのようなお互いに信頼し合えるチームを作っていきたいと思います!APOLLOのみんな、大好きです!
- MASAAKI
研修での順位は奮わなかったのに、むしろ奮わなかったからこそ、本気でぶつかって今があるかと思います。社会人になってこんなに仲の良い人が出来ると思ってなかったです。研修では多分一番迷惑をかけたし、トラブルメーカーでしかなかったけど、今こうやって笑い話に変えてくれるところも含めて本当にいい仲間だなあと思っています。研修から一年が経ったけど、こうしてみんなで何か作れているので今後も何か作り上げたいなと思います!
- TOMOKO
今まで厳しく何かを追い詰めることをしてこなかった私は、このチームになって初めて「本気で闘う」ということを経験したと思います。本気になることは正直とても辛くて、苦しくて、不甲斐なさすぎて逃げ出したくなるような毎日でした。(笑)
でも、「このチームを勝たせたい」という気持ちで最後までリーダーでいられたことは本当に尊い経験だったと思います。この経験によって、人前に立てない、人に頼れない、そんな自分の殻が破れたのを感じました。それはひとえに、情けなかった私を信じて寄り添ってくれたAPOLLOの仲間がいたからです。本当にありがとう!!
- NATSUMI
今までの人生でずっと出来なかった、「嫌われることを恐れず、自分の心の内をありのままさらけ出すこと」。それが研修で初めてできたのは、本気でぶつかった3人が丸ごと受け止めてくれたからだと思います。いくつになっても、大切な出会いがあって、自分もまだまだ磨かれていくものだと感じました。今後もこのメンバーで何かしら活動が出来たらいいなと思います!
HIDETOSHI
ALH株式会社 Development Scale Unit (通称:DSU)所属。
2019年新卒入社。実は19卒最年長で大学院を出ているが、年齢を感じさせない対応をするため、みんなから親しまれる。大学院では教育学を専攻していたが、学校教育には興味がなく、教育哲学・教育思想史などをベースに「今の世の中をいかに生きるか」を探求する傍ら、落語の研究に耽る。修論のテーマは「「自己否定」による「諦め」の受容-柳家小三治を手掛かりに-。
ドミノピザとバーガーキングをこよなく愛する。