カルチャー

チャンスをつかめ!女性エンジニアの出張体験記

著者近影
AOI

こんにちは、カンタービレでは初めての記事投稿となります。GCUのAOIです。
コロナ禍でなかなか外出のままならない時期となっておりますが、いかがお過ごしでしょうか。
私は家で過ごすことに対してあまりストレスを感じない性質であったことも相まって、外出できないことに対してもんもんとするでもなく、普段関わることのない人との交流に勤しんでおりました。
主に相手は学生さんだったのですが、新しい刺激を得ることは大切だと感じました。自粛期間中にボードゲームやTRPGというゲームを新規開拓したので、これを機に人脈も開拓していきたいところです。若い方との交流で心なしか肌つやも良くなったのではないでしょうか。

TRPGとは
テーブルトークロールプレイングゲームの略称です。
進行役とプレイヤーが協力して1つの物語を作り上げるゲームです。例えば、演劇などの舞台をイメージしてください。それぞれがキャラクターを演じて、仲間と一緒に物語を進めていきます。

TRPGについて気になった方はGoogle先生に聞いてみましょう。
では、今回の私がお伝えしたいことについて話を戻します。

緊急事態宣言のような長い自粛期間の中で、どうしても出なければいけないといった職種の方が多くいらっしゃったのではないかと思います。すぐにイメージできるお仕事といえば接客業ですが、エンジニアの仕事の中でもしばしば発生してくるものであります。コロナ禍で社会を支えているITはたくさんあるのです。

さて今回は、私の出張体験についてお話しさせていただこうと思います。

女性の出張

私が今回お話する出張体験談は、コロナウイルスが発生する前のものです。
私の初出張は昨年の夏、データセンターでの構築作業でした。
当時は新型のウイルスが上陸しているわけでもなく、それでも入館自体は必要最低限の人数でということだったので、その少ないメンバーに選ばれた私は、新幹線に揺られることとなりました。

時勢的な話を除いても、「出張」という響きに多少なりとも不安を抱える人は一定数いるのではないでしょうか。慣れない場所での作業という時点でストレスともなりますし、お客様先での作業でいつもより緊張するのは一番に想像が出来ると思います。
また、女性ならではの不安というのもあるでしょう。

このプロジェクトはリーダーが女性だったため、事前に様々な体験談を伺うことが出来ました。
出張先でのトラブルや、不安を抱えることは当然のことだと思います。
しかし、不安に流されてチャンスを逃すことは果たして「良い」と言えるのでしょうか。
自分の胸に手を当てて考えたとき、答えは「否」。チャンスは掴み取りに行くものでした。

準備期間

恐怖という感情は、「知らない」ことが対象への不安を募らせると思っています。
「出張、怖い?」、「何かあったら、私は女性で…。」数々の不安でチャンスを先延ばしにするのだったら、それを知ることで「恐怖」を「理解」として自分に落とし込めばよいと考え、それは実行に移されました。

わからないことがあれば、何をしますか?エンジニアの共通認識、まずはGoogle先生にたずねます。
ぽちぽちといくつかの疑問を検索画面に打ち込めば、それはすぐに解消されるものでした。
データセンターの場所、新幹線の予約方法、宿泊先の数や金額、データセンターや宿泊先の近くで食事が出来るか、宿泊数に伴い必要になってくる荷物の量。
参考までに……、この出張は5泊6日の出張でしたが、以下のものを持って行きました。

持ち物
【日用品類】
・着替え・充電器・常備薬・化粧品・部屋着
・財布・スマートフォン・交通系カード・新幹線の切符
【作業に必要なもの】
・手順書等のドキュメント類・身分証・油性ペン
・はさみ・作業PC等の端末(・カーディガン・マスク)

どのような作業をするかにもよりますが、特筆すべきなのは身分証カーディガンマスクでしょうか。
作業場であるデータセンターに入館する際には身分証の提示を求められます。カーディガンとマスクはサーバールームの冷え・乾燥対策です。今となっては、マスクは必需品となっていますが、データセンターの寒さは一律ではないので、以前入館したことのあるデータセンターはそれほど寒くなかったから大丈夫だろう。という油断は禁物です。

データセンターでの構築作業に必要なものさえ忘れなければ、大抵の物は出張先でも購入できるので、余り不安がらずに落ち着いて準備をすれば問題ないと思います。

ここまでで普遍的な疑問は大分解消されたでしょう。
しかし世界のGoogle先生でも知らないことはしばしばあります。当日の動きについては、どれだけ検索したところで見つけられるはずがありません。
こんなの頭を捻る必要もなく、じゃあ、上司にききましょうとなりました。
疑問の解消、とっても簡単!あとは特産品でも検索しておきましょう。
美味しいお酒とご飯に思いをはせていれば、あっという間に当日です。

▼当時の出張先が大阪だったため、美味しいたこ焼き屋を探してました。
tako

出張体験

私は購入した新幹線のチケットを握りしめ、1週間の出張に赴きました。
サーバーの構築作業自体は、検証機で何度も実施していたのですが、なんといってもデータセンター作業の目玉はサーバーの起動と停止を伴う作業と結線作業です。
ごうごうとすさまじい音をたてて起動してくるサーバーと幾重にも束ねられたLANケーブルは壮観といっても過言ではありません。ケーブルへのタグ付けや結線作業をしていると途端に憎たらしく思えてくるので不思議ですね。

出張を伴うサーバー構築作業となるとデータセンターでの作業が殆どですが、そのセキュリティも千差万別です。私の行ったことのあるデータセンターはサーバーの数もそれほど多くはありませんでしたが、聞くところによると随分と近未来的でセキュリティの厳しい場所もあるのだとか…。
いつもならできる仕事も、場所が変わってしまうと途端に集中できなくなったり、訳の分からないエラーを吐いたりします。終電はあまり気にしなくともよいかもしれませんが、データセンターなんてそう何時間も人間がいるような環境ではありません。

様々な苦悩を乗り越えた先にはホテル近郊での作業チームの飲み会が待っています。私の場合、普段、東京で作業している場所から自宅まで距離があるため、参加できても二次会までが多かったですが、今回ばかりはと事前に検索した地酒を片手に深い話をすることが出来ました。仲を深めるには、共に食事をすればいいといいますが、お酒も入るとより話が盛り上がります。

飲み会の後は丁寧にベッドメイクされた寝具がお出迎えです。飲み足りないからとコンビニでビールを買い、ホテル備え付けのシャンプーで髪をきしませつつ、プルタブをプシッと。喉を鳴らす至極の味、糖質とか知らない。この一刻の、この一杯のために生きています。テレビには見慣れない番組も流れていることでしょう。チャンネルは複雑怪奇、構築は前途多難。しかしなんだか、見知らぬ環境にワクワクしている自分もいるのです。

慣れない環境での作業はくたくたになりますが、出張が終わってみればチームの結束力は数倍高まりました。おはようからおやすみまで共にし、同じ食卓を囲み、想定外の障害に対処し、データセンター作業という限られた時間の中で各々が出来ることに対処していかなければならない緊張感と、無事にサーバー構築が完了した時の達成感。
実際にデータセンターで実施した作業としては、対象機器さえあればどこでもできる作業にはなりますが、それを取り巻く環境によってやりがいは数倍にもなると思います。

▼業後は大阪の街を満喫しました。
kani

私が感じた女性の出張について

私はそれほど出張という行為に対してあまり嫌悪感がないので、先のハードセキュリティデータセンター(近未来的でセキュリティが厳しい場所)にもいつか行けるといいなという思いですが、この記事は「女性の出張」というテーマです。
それについても触れなければなりません。ただの「出張」ではなく、「女性の出張」がテーマです。

期間が長いから、辺鄙な場所にあるからといった理由は「出張」に関して沸いてくる嫌悪感であり、性差は関係ありません。
「女性」特有の悩みに付随するもの、周囲に男性ばかりいる環境でのデリケートなサポートについて期待できないといった悩みが、「女性の出張」に関する最も取り扱うべき話ではないかと思います。

はっきりいうと、それが自身の出張経験で解消されることは恐らくないでしょう。
「出張」する理由は、たまたまそこでしかできない作業があって、たまたまその作業場所が遠かったから起きる作業です。データセンターが東京近郊にあれば、全く同じ体験が日帰りが可能でしょう。もしかしたらそうではないのかもしれませんが、私の短い経験の中ではそう思わざるを得ませんでした。

ただ一つ思うのは、その不安を抱える人間が一人ではないということを覚えていて欲しいです。まだまだIT業界に女性は少ないです。ですが、私たちはその数少ない「女性」です。お互いが「女性」特有の悩みを理解してあげられる存在です。
不安を解消してくれる存在が今は周囲にいないかもしれませんが、私たちは今後、その存在になってあげられる可能性があるということです。
誰かの不安を解消できるかもしれないという確証のない未来の話です。最初の一歩を踏み出すのには、多大なエネルギーと大きな勇気が必要です。ガンダムは立ってるだけでえらいんだから、一歩なんて本当にすごいことです。
私がそれでも不安がなかったのは、同行してくれたチームリーダーが「女性」だったからでしょう。

「誰かのためにしたこと」は、めぐりめぐって自分の元に帰ってきます。不安の中で出張に赴いた過去の自分と同じ経験をしている誰かを、未来の私がサポートする。この記事や私の体験談によって「はじめの一歩」の一助となれるのであれば、どんどん広めていければいいなと思います。
そんな明日を迎えるために、あなたが不安を拭ってあげられる存在になるために、まずはスマートEXの登録をオススメします。

▼大阪を離れる際の梅田駅の景色を忘れません。
umeda

AOI
中途入社 Growth Creative Unit (通称:GCU)所属。
趣味はご飯を食べること。お酒を飲むこと。
前職はドラックストア勤務。にわかですがMARVELが好き。

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著者近影

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