カルチャー

【ALH×SHIFT】『採用応募者の可能性を発掘するWebテスト』開発ストーリー<後編>

著者近影
カンタービレ 編集部

こんにちは。採用広報部です。

今回のお話は圧倒的な採用力で急成長中の株式会社SHIFT 能力開発部のご支援のもと、ALHの『採用応募者の可能性を発掘するWebテスト』を創り上げたストーリーの後半をお届けします。

まだ前半の記事をご覧になっていない方は、こちらをご覧ください。

【ALH×SHIFT】『採用応募者の可能性を発掘するWebテスト』開発ストーリー<前編>

2023.3.13

ALHのWebテスト開発で取り組んだこと

REIKOそれでは、ALHのWebテスト開発で私たちが実際に取り組んだことについてお話をしていきたいと思います。
ALHでは2022年の10月から、今回開発したWebテストを求職者様に受検いただいています。
このWebテストの開発に、約1年を要しました。
開発を始めた当初はここまで長期に渡るとは思っていませんでしたね(笑)

野島そうですね、完成までに多くのトライ&エラーを繰り返してきましたね。

REIKO応募者の可能性発掘を最終目標にしたWebテストの開発は初めての経験で、本当に難易度が高い取り組みでした。2022年9月までの筆記試験は、選考時点の能力判断が目的だったので比較的簡単でしたが、今回のWebテスト開発に求められた思考体力レベルは私にとって過去最高難度の業務だと感じました。
開始当初、ALH側は私一人で担当していたのですが、私だけでは解決できない事も多く、SHINTAROさんに「助けてください!」と泣きついてしまいました(笑)
それから、SHINTAROさんにも野島さんとの打ち合わせに参加していただくことになりました。

SHINTAROそうでしたね(笑)
REIKOさんに泣きつかれたのはちょうど1年前くらいですね。

野島そうそう、その直後からSHINTAROさんがWebテスト開発に参戦されました。

SHINTARO会社としてWebテスト開発は取り組んでいかなければならないことだと捉えていたので、迷いはなかったです。
実際に開発にジョインしてみて、思いの外大変な取り組みだと感じましたね(汗)

野島私は問題の難易度の考え方や、問題作成のプロセス整理をメインに協力させていただきました。
お二人はWebテストを完成させたいというお気持ちが強く、方針が決まってから動き出すまでが凄く早かったです。
そんなお二人とやり取りする中で、SHIFTグループらしいパッションを感じていました。

Webテストの問題作成に必要な情報を収集する際に、私から「ALH社員のみなさんにアンケートを実施してみてはどうですか?」と提案したところ、REIKOさんが驚くほどのスピードでアンケートを実施してくださいましたよね(笑)
このスピード感に感服しました。

REIKO:あの時は精度の高い問題作成のために一人でも多くの社員から回答してもらいたかったので、リマインドを何度もして、結果的に多くの方にアンケートに回答してもらうことができました。
協力してくれた社員のみなさんには本当に感謝しています。

野島そうだったんですね!
実際のアンケート結果を基に、Webテスト開発チームでディスカッションを重ねましたね。
そして、実際にALHで活躍している人材の定義を固めていき、ロールモデルを策定しました。
そのロールモデルが優位性を発揮する業務の特徴を洗い出し「こんな設問だったらロールモデルは高得点をとれるかな?」と仮説を立てながら、Webテストの問題の難易度や内容のすり合わせを重ねました。

SHINTAROロールモデルの定義付けも難しい取り組みの1つでした。
活躍の仕方は1つだけではなく、幾つもありますからね。

REIKO本当にその通りだと思います。
ロールモデルの定義付けの際に取り組んだことで、ALHで活躍している人の特徴を全て言語化していきました。
この作業が凄く新鮮で、私自身楽しみながら進めることができました。

SHINTAROALHで活躍している社員のアンケート回答を集計した際、『活躍に必要な要素』がバラバラだったので、活躍人材としての共通項を探し出す事に難儀しましたね。

野島ALHさんは選考基準として人間性を非常に大切にしています。
なので、Webテストの中では能力を定量化する問題だけではなく、思考性のアセスメントを行うためのアンケート項目も作成してはどうか?と提案させていただきました。
これによって入社後のミスマッチを減らすことができます。
このアンケート項目も作成していただきましたが、こちらも苦労されていらっしゃいましたね。

REIKOそうなんです!
私自身初めての経験だったので、ALHで活躍されている方の人間性や行動特性を全て言語化し、アンケート項目に落とし込むことは難しく、途方もない作業でした(汗)
その途方もない作業を経て完成したWebテストを導入し、実際に受けてご入社された方がプロジェクト先で活躍しているという話を聞く度に、とても嬉しいです。
そういった反響があった時、人間性や行動特性の言語化に成功したのだ、と実感しています。

野島入社された方の評判はWebテストの効果を実感できる分かりやすい例ですね。
今回のWebテストは一次選考時に受けていただき、その場で結果について求職者様にフィードバックされるとうかがっていたので、選考時だからこそ問うて意味のある内容であること、フィードバック時に中身の濃い質問や対話に繋がるような内容であることを主眼に置いて、私も一緒にアンケート項目を検討しました。

REIKO実際にこのアンケートは5分で完了するのですが、導入前とは異なる観点で質疑応答ができるようになりました。
そして、実際にWebテストを受けてくださった求職者様に「ここまで考え抜かれている選考を受けたのは初めてです!」とおっしゃっていただくことが増えました。

野島候補者様にとっても新たな気付きを得られるものになっているので、選考結果はどちらであっても「ALHの選考を受けてよかった!」と言っていただけるWebテストを実現できたのではないかと思っています。

SHINTARO候補者様にはせっかく貴重なお時間をいただくので、ALHの選考を受けていただくからには何かしらお土産を持って帰っていただきたいと考えています。その点、今回のWebテストは狙い通りのものに完成したと思います。
この記事を見て「ALHのWebテストだけでも受けてみたい!」と思われる方がいらっしゃるかもしれません(笑)

REIKOそういった方も大歓迎です(笑)

野島そう思った方がALHの選考の場に来ていただければ、面接官とのお話しからALHの魅力を感じて貰えると思うので、もしかしたら一緒に働けるかもしれませんね。

Webテスト導入による効果と組織成長に向けたヒント

REIKOでは、実際に完成した『採用応募者の可能性を発掘するWebテスト』をALHの選考に導入して、どんな効果があったのかについてお話していきたいと思います。

野島REIKOさんから完成したWebテストはうまく運用できているとご報告いただきました。
開発を支援させていただいた身としては、非常に安堵しています(笑)

REIKOそうなんです!
面接官のみなさんからは選考にWebテストを導入したことにより、求職者様の傾向が明確になったという声を多く聞いています。
例えば読解力に関して1例をあげると、求職者様が文章の認識や理解を得意とするタイプ、文章よりも図やグラフの認識や理解を得意とするタイプのどちらに該当するのか分かりやすくなる効果がありました。

私は今回のWebテスト開発に参画するにあたり、読解力に関して多くの書籍や動画を通して研究しました。
ここまで人の読解力について考えた事は初めてだったので、どれも非常に印象深かったです。
その中で気づいたのは、今まで読解力を伸ばすために効果があると言われてきた方法は、必ずしも全員に対しての正解ではなく、それでは能力を伸ばせないかたもいらっしゃるということです。
これはWebテスト開発を行う中で判明したのですが、大きな収穫でした。

SHINTARO今後は入社後の研修でも、社員によって異なる読解力の傾向別に理解しやすい内容にブラッシュアップするなど、Webテストの結果を社内で活用できるといいなと思っています。

野島読解力・認識力は人が仕事をする中で基盤になる能力なので、こういった力の傾向を測り、研修カリキュラムを改善することは非常に重要ですね。

REIKO私もそう思います。
実は今回の開発で経験したことにより、自分の仕事に良い影響がありました。
野島さんに何度もご指導をいただきながら、Webテストで欲しい回答を得るための質問を研究したので、相手に誤解を与えないように意識しながらコミュニケーションを取れるようになりました。
まだ完璧ではありませんが(笑)

SHINTARO今後は長文読解が得意な人、図解が得意な人それぞれにどのような仕事を任せるかについて社内で検討ができるといいですね。
例えば、長文読解が得意な人にはシステムの仕様書を読み込んで貰うなどが考えられると思います。
今回のWebテスト開発の中でALHの活躍人材の能力を要素分解していったことにより、採用だけではなく人材育成や教育に於いて体系化しやすくなったのではないかと考えます。
まだ道半ばだと思いますが(笑)

REIKOそうですね。今回の開発で得られた事を活用し、エンジニアとしてご入社される方達が自分らしく活躍できるようにしていきたいですね。

野島更に入社後、中長期的に活躍するには、役割・役職の指標を明確にする事が鍵になると考えます。
例えば、プロジェクトマネージャーに必要なスキルを列挙し、そのスキルを業務で使うために必要な能力を言語化し、能力指標として集約化することで、誰でも分かりやすくキャリアアップのイメージがつきやすくなると思います。
そして、プロジェクトマネージャーの能力を測る検定を作成し受験すれば、自身に足りない・補強すべき能力が明確になり、キャリアアップへの近道になるのではないでしょうか。

REIKOなるほど。
その能力指標を言語化するためには、実際にその役割・職種を熟知しているメンバー同士で認識を擦り合わせたり、何度もディスカッションを重ねながら固めていく事が必要になるでしょうね。

野島おっしゃる通りです。大変なプロセスにはなりますが、議論を重ねて言語化に成功すると、社員の皆さんから見ても納得感が得られる能力指標になると考えます。

これからの検定の在り方とは?

REIKOWebテストを含め『素養を測るテスト』をALHとSHIFTさんの中では検定と位置付けていますが、最後に、この検定の今後の在り方についてお話ししたいです。

SHINTARO今後は多くの企業で検定は当たり前に活用されるものになっていくと思います。
同じエンジニア同士でも能力は一定ではなく、行動特性も様々です。
なので、検定活用においては人の能力と行動特性の要素分解をして生産性を上げていくことが重要になっていくと考えます。

また、検定を受けることによってキャリアの現在地を知り「自身が活躍できるフィールドはどこか?」「足りない能力は何か?」について認識しやすくなるため、個々人のさらなる成長やキャリアアップに繋がるでしょう。
働く人が自分らしく働ける社会を実現するために、今後も社内で検定を積極的に取り入れ、事例を発信し続け、検定の普及に寄与していきたいと考えています。

野島検定では能力や行動特性などの『曖昧な指標』を誰でも分かりやすい指標として可視化することができます。
それによりこれからの組織に必要な人材像が明確になるので、今後の組織戦略の方向性なども固めやすくなるのではないでしょうか。

REIKOそのお話と関連深い出来事ありました。
会社の拡大を目的として、私が部長を務める事業人事部では採用担当を増員する事になり、採用要件を固めるために部署全体の弱点明確化を行いました。
具体的には、部員それぞれが現在行っている業務を洗い出し、列挙した業務毎に各部員がどの程度習得しているか自己申告をしてもらい、スコアリングしました。
業務全体のスコアを見渡したところ、自部署の弱点となる業務がどの業務なのかが一目瞭然でした。
このことから、自部署を増員によってバランスよく補強を行うためには、弱点となる業務を経験されている方を採用ペルソナとして定義付けることが大切だということに気付きました。
このプロセスを通して、業務の細分化とスコアリングは組織を強化するために有効な手段だと感じました。

野島REIKOさんが実施されたことは、Webテスト開発でご経験されたプロセスを応用したいい事例ですね。
実は開発を進める過程にも気付きが得られるポイントが多く存在します。
検定を作成するためには何が必要なのか?対象となる部署・職種はどんな業務を行っているか?誰でもできる・または個人により差がつく業務は何か?を関係者内で一緒に見つけ出すことで、自分達の業務の振り返りになるんですね。
更に、今後力を入れるべき業務、逆に必要のない業務に仕分けることもできるため、結果的に業務効率向上にも繋がります。

SHINTARO今回のWebテスト開発プロセスには、組織が抱える課題に対し多方面でプラスの効果がもたらされることを知りました。
昨今、多くの企業で人手不足が進んでいますが、人手不足で社員の業務負荷が高まった際、手が空いた別チームの社員を増員するだけでは根本的な課題解決にならないことも多いです。

野島おっしゃる通りですね。
先ずは「業務負荷が大きい理由は何か?」を明確にする必要があると思います。
例えば、その部署の素養を測る検定を作成するとして、業務の要素分解を行うことにより組織の中で補強が必要な業務が明確になります。
更に、優秀な人材がパフォーマンスを発揮できる業務についても固めることができるでしょう。

SHINTARO優秀な人材が能力を余す事なく発揮し、ご活躍いただけるような業務分担ができるのは理想ですね。
検定を開発することが組織戦略の一助となるので、これからも積極的に検定を導入していきたいです。
しかし、検定の開発は一朝一夕で取り組めるものではなく、SHIFTさんのようなナレッジが無いと成果は得られず、もっと曖昧で感覚的なものになっていたかもしれません。
SHIFT能力開発部のご協力があったからこそ、ALHの選考で活用するWebテストの導入や能力開発に必要な考え方、プロセスなどを習得することができました。
この度は我々からのオファーに対し多大なるご支援をいただき、本当に感謝しています。

野島また検定開発やお困りごとがありましたら、いつでもご相談ください!

REIKOありがとうございます!それではお言葉に甘えさせていただいて、これからもお世話になりますね(笑)

今回は、ALHの選考で活用されている『採用応募者の可能性を発掘するWebテスト』の開発秘話を前後編に渡りお届けしました。

検定を活用して個々人がキャリアにおける現在地を認識しキャリアアップに必要なスキルを伸ばしていくこと、組織の強化すべきポイントを分析し組織戦略を立てることがスタンダードになる時代は、そう遠く無い未来にやってくるかもしれません。
検定が組織の成長に寄与する大きな役割を果たすものであることは間違いありませんが、あくまで検定は手段です。
大切なことは検定を作る時のプロセスの中で得られることを可視化し、関係者内で議論を重ね、今後の組織成長に必要な事を推し進めていくことではないでしょうか。

今後もALHはSHIFTと様々な分野で連携を図り、シナジーを発揮してまいります。

この記事を書いた人

著者近影

カンタービレ 編集部

CANTABILEはALHの「はたらく」を伝えるメディアです。キャリア・カルチャー・テクノロジーを歌うように楽しくお届けします。 このライターの他の記事を見る

この記事をシェアする

採用情報RECRUITING Info.