【合格者が監修】AWS Certified Developer - Associate (DVA-C02)とは?試験の概要と対策、合格するための勉強法も解説
今回はAWS認定資格の中でも、開発者向けの人気資格であるAWS認定デベロッパーアソシエイト(DVA)について解説していきます。
本記事では、DVA試験の概要や出題範囲、効果的な勉強法、試験直前の不安解消法などを、現役エンジニアの視点からもわかりやすく解説します。
監修:AKIHISA
■保有資格
・応用情報技術者試験
製造業からIT業界未経験でALHへ入社
・AWS Certified Cloud Practitioner
・AWS Certified Solutions Architect - Associate
・AWS Certified Developer - Associate
・AWS Certified SysOps Administrator - Associate
・ AWS Certified Data Engineer - Associate
・AWS Certified Solutions Architect - Professional
・AWS Certified DevOps Engineer - Professional
・AWS Certified Advanced Networking - Specialty
・AWS Certified Security - Specialty
・AWS Certified Machine Learning - Specialty
・AWS Certified Database - Specialty
・AWS Certified Data Analytics - Specialty
・AWS Certified: SAP on AWS - Specialty
・Pythonエンジニア認定基礎試験
・Pythonエンジニア認定データ分析試験
・Pythonエンジニア認定実践試験
・Oracle Certified Java Programmer, Silver SE 11
・ビジネスマネジャー検定
・G検定
AWSでの開発環境整備に力を入れており、IaC(Infrastructure as Code)やCI/CDを得意としている。
現在のプロジェクトには、AWS環境でバックエンドAPIの開発・運用を行うDevOpsエンジニアとして参画中。
好きなAWSサービスはAWS CDKとAmazon Q Developer
■AWS Certified Developer - Associate (DVA-C02) とは?
AWS Certified Developer - Associate(DVA)は、AWSを用いたアプリケーション開発のスキルを証明する資格です。IT企業で働くエンジニアやAWS資格取得を目指す方にとって、キャリアアップに役立つ資格と言えるでしょう。実際、AWSを活用したアプリケーション開発の需要は年々高まっています。
DVA試験の受験者数や合格率の正確なデータは公表されていませんが、AWS認定資格の中でも人気の高い資格の一つであることは間違いありません。
ITエンジニアにとって、クラウドスキルの習得は必須事項となりつつあります。その中でもAWSは圧倒的なシェアを誇るクラウドサービスです。
■AWS DVAの試験概要
AWS DVAは、AWSを用いたアプリケーション開発における知識と技術を問う試験です。
少なくとも1年以上のAWSを用いたアプリケーション開発経験が推奨されており、セキュリティ、デプロイ、トラブルシューティングなどの分野から出題されます。
試験時間は130分、問題数は65問(うち15問は採点対象外)で、合格ラインは1,000点満点中720点となっています。試験形式は、選択式と複数選択式の組み合わせです。
出題範囲は以下の4分野に大別されます。
- 第 1 分野: AWS のサービスによる開発 (採点対象コンテンツの32%)
- 第 2 分野: セキュリティ (採点対象コンテンツの26%)
- 第 3 分野: デプロイ (採点対象コンテンツの24%)
- 第 4 分野: トラブルシューティングと最適化 (採点対象コンテンツの18%)
各分野で求められる知識や技術は多岐に渡りますが、AWS Lambda、Amazon API Gateway、Amazon DynamoDBといった、アプリケーション開発に直結するAWSサービスへの理解が重要となります。
試験料金一覧
試験の種類/料金 | USD | JPY | EUR | AUD | KRW | CNY |
Foundational | 100 USD | 15,000 円 | 92 EUR | 150 USD | 131,525 KRW | 723 CNY |
Associate | 150 USD | 20,000 円 | 138 EUR | 229 USD | 197,287 KRW | 1,085 CNY |
Professional | 300 USD | 40,000 円 | 277 EUR | 459 USD | 394,575 KRW | 2,169 CNY |
Specialty | 300 USD | 40,000 円 | 277 EUR | 459 USD | 394,575 KRW | 2,169 CNY |
■AWS DVAの対策と勉強法
AIが推奨する学習法と弊社資格合格者がおすすめする学習法の2通りでご紹介します。
1.AIにより推奨されたプラン
① Udemyの動画講座で全体像を掴む
まずはUdemyなどのオンライン学習プラットフォームで、DVA試験の全体像を掴むことをおすすめします。「AWS認定Developer Associate(DVA-C02)試験 対策トレーニング」などの講座で、出題範囲や重要ポイントを効率的に学習できます。
講師の経験に基づいた解説は、試験範囲の全体像を掴むのに役立ちます。動画講座を通して、自分の知識とのギャップを認識し、これから重点的に学習すべき分野を明確にしていきましょう。
② AWS公式ドキュメントで詳細を理解する
次に、AWS公式ドキュメントで、各サービスの詳細を深く理解していきます。アプリケーション開発に関連するサービス(Lambda、API Gateway、DynamoDBなど)を中心に、しっかりと知識を身につけましょう。
公式ドキュメントは信頼できる情報源ですが、初学者にとっては少し難解に感じるかもしれません。動画講座で得た知識を土台に、ドキュメントを読み込んでいくことで、より深い理解につなげることができるでしょう。
③ 実際にAWSのサービスを触って手を動かす
最後に、実際にAWSのサービスを使ってみることが必要です。AWSの無料の利用枠を活用し、サンプルアプリケーションのデプロイやAPIの設定などを手を動かして練習することで、知識の定着を図ります。
例えば、AWS SAMを使ってサーバーレスアプリケーションを構築したり、AWS CodePipelineでCI/CDパイプラインを構成したりと、実際の開発で使われるサービスに触れることで、試験で問われる知識がより実践的なものになっていくはずです。
2.ALH社内で人気の学習方法
弊社の合格者が実際に使用した教材のメリット・デメリットについて詳しく解説します!
◯ 動画を活用した学習
おすすめ教材
・AWS Black Belt Online Seminar
AWS Japanにより提供されているオンラインセミナーです。
AWSサービスや、ソリューションへのAWS適用について解説しており、サービスの理解を深めるために利用するのがおすすめです。
おすすめ
- AWS CodeStar & AWS CodePipeline
- AWS CodeBuild
- AWS CodeDeploy
- AWS CloudFormation#1 基礎編
- AWS Lambda Part1
- Amazon DynamoDB - How it works
【メリット】
AWS Japanが提供しているため、信頼できる情報です。
特にサービスの名前を冠する講座は、基礎から解説してくれるので理解しやすいです。
【デメリット】
試験に特化した内容ではないため、試験においては不要な知識もインプットすることになります。
投稿が数年前の講座もあるため、必ず最新の情報と照らし合わせてください。
また、大半の動画が1時間なので、全てのサービスを網羅しようとすると時間がかかります。
AWS Japanにより提供されている、初学者や初めてサービスに触れる方向けのハンズオン動画です。
無料で利用可能ですが、利用するためには自身のパーソナル情報を入力する必要があります。
おすすめ
- サーバーレスアーキテクチャで翻訳 Web API を構築する
- AWS 環境のコード管理 AWS CloudFormationで Web システムを構築する
- AWS Code サービス群を活用して、CI/CD のための構成を構築しよう!
【メリット】
AWS Japanが提供しているため、信頼できる情報です。
AWSサービス単位ではなくユースケース単位でハンズオンできるので、実務に近い理解を得ることができます。
【デメリット】
受講するのに時間がかかるため、より理解したい分野の選択が必要です。
試験に特化した内容ではないため、試験においては不要な知識もインプットすることになります。
◯ テキストを活用した学習
おすすめ教材
・ポケットスタディ AWS認定デベロッパーアソシエイト[DVA-C02対応]
【メリット】
DVAについて、基本的な知識を取り込むために使用している方が多いです。
体系的にまとめられており、問題集ではわからなかったことの逆引き辞書のように使うこともできます。
AWS DVAに特化した内容となっているため、無駄なく試験範囲を網羅できます。
【デメリット】
詳細な説明が足りていない箇所があり、さらにはAWS公式URLがそのまま貼り付けられている(説明自体が省かれている)...なんてこともあります。
書籍のサイズが小さく、添付されている画像が見づらい箇所もありました。
また、書籍なので日が経つにつれ情報が古くなります。必ず版数が最新であることを確認して購入してください。
◯ 問題集を活用した学習
AWS及びGoogle Cloud認定試験の学習ができるオンライン学習サイトです。
ベーシック、プロフェッショナルの2プランが選択でき、いずれもAWS DVAに対応しています。
プランの差は学習できる認定試験の種類です。
詳細はプラン・料金比較ページをご確認ください。(※こちら)
【メリット】
問題の難易度が実試験に近く、一問一答形式なので解説をすぐ読めます。
350問以上あるため、問題を解き、解説を理解するだけで試験の合格が狙えます。
【デメリット】
解説がわかりづらい問題があります。
解説だけで理解しづらい内容は、参考書やAWS Black Belt等を活用して理解を深めましょう。
日本最大級を謳うAWS学習プラットフォームです。
資格会員、基本会員、永久ライセンスの3プランあり、いずれもAWS DVAに対応しています。
資格会員、基本会員及び永久会員は解ける問題には差がなく、上位である基本会員及び永久会員ではAWS講義動画と会員制コミュニティ参加権が得られます。
資格会員、基本会員は有効期限が90日ですが、永久会員は買い切りです。
詳細は料金ページをご確認ください。(※こちら)
また、フリーコース会員での登録をすると、AWS講義動画が38本見ることができます。
【メリット】
問題の難易度が実試験に近く、一問一答形式なので解説をすぐ読めます。
解説の図がわかりやすく、読むのが苦になりません。
基本会員以上だと、AWS講義動画やコミュニティに参加できるため、学習するために利用する媒体を1本に絞ることも可能です。
【デメリット】
問題数が250問程度とCloudLicenseと比較して少ないです。(2024/8現在)ただし、250問でも十分合格は狙えます。
・AWS Certified Developer - Associate Official Practice Question Set (DVA-C02 - Japanese)
AWS Skill Builder(AWS公式)により提供されている模擬試験です。
AWS Skill Builderに登録することで無料で利用することができます。
【メリット】
AWS公式が提供しているので、難易度が本番試験に最も近いです。
【デメリット】
20問の提供なので、これだけでは合格を目指せません。力試しで問題を解いてみることがおすすめです。
AWS DVA ALH社内合格者の体験談と評判談
<1人目 : Aさんの例>
私は、AWS実務経験がなく、クラウドプラクティショナー(AWS CLF)の知識のみで挑戦しました。
勉強プロセスは、まず推奨書籍を用いて基本知識の習得から始めました。毎日2時間ほどかけて1章ずつ学習し、ノートにまとめていきました。次に、大量の問題が含まれる問題集を活用し、最低でも2周解くことで理解を深めました。さらに、クラスメソッド社のエンジニアブログであるDevnlopersIOやエンジニアブログなどのオンラインリソースを利用して、分からない点を補足学習しました。
今回の資格勉強を通して理解したことをお伝えすると…基礎からの積み上げが重要であること、問題演習の繰り返しが効果的であること、そして図解や分かりやすい解説のあるサイトが理解を深めるのに役立つことを学びました。
<2人目 : Bさんの例>
私は、Cloud License Web問題集を中心に学習し、合格しました。
勉強プロセスは、問題集のセクション#1から#58までの約400問を徹底的に解くことから始めました。分からない箇所があれば、技術ブログのプラットフォームであるQiitaやAWS関連のブログを参考に補足情報を得ました。
公式のExam Readinessは参考程度に留め、実践的な問題演習に重点を置きました。
実践的な問題演習が試験対策の核心であること、公式教材よりも実践的な問題集が有効であること、そしてオンラインリソースを上手く活用することで理解が深まることを学びました。
■AWS DVA試験の難易度
DVAはアプリケーション開発に特化した試験です。そのため、DVAではAWS LambdaやAmazon API Gatewayなど、開発に直結するサービスの深い理解が求められます。
DVAは開発者視点の知識を多分に問われるため、実務で開発に携わった経験は合格への大きなアドバンテージになると言えます。
知識の詰め込みだけでなく、実際の開発経験を通して得られる知見を大切にしながら、試験勉強に臨むことをおすすめします。
■試験直前の不安を解消するためのコツ
- 模擬試験を繰り返し解き、弱点を把握して自信をつける
- 試験前日は十分な睡眠をとり、リラックスした状態で試験に臨む
- 試験当日は時間に余裕を持って会場に向かい、落ち着いて解答する
模擬試験の教材としては、AWS公式の「AWS Certified Developer - Associate Official Practice Question Set」がおすすめです。本番の試験形式に沿った問題で、弱点の発見と克服に役立ちます。
試験当日は、深呼吸をしてリラックスすることを心がけましょう。
問題文をしっかりと読み、選択肢を吟味しながら、冷静に解答していきます。
合格基準は目安70%ですので、すべての問題に正解する必要はありません。
得意分野で着実に得点を積み重ね、苦手分野でもベストを尽くせば、合格は十分射程圏内です。
■DVA取得者の声と資格取得のメリット
実際にDVAを取得したエンジニアからは、「AWSを用いた開発プロジェクトのアサイン率が上がった」「転職活動で有利になった」など、嬉しい声が聞かれます。クラウドスキルの需要が高まる中、DVAは市場価値の高い資格と言えるでしょう。キャリアアップやスキルアップを目指す方にとって、DVAは目指すべき資格の一つと言えます。
もちろん資格取得自体が最終目標ではありませんが、その過程で得られる知識と経験は、エンジニアとして成長するための糧になるはずです。DVAの学習を通して、クラウドネイティブなアプリケーション開発のスキルを磨き、より高いレベルのエンジニアを目指していきましょう。
■まとめ
本記事では、AWS認定デベロッパーアソシエイト(DVA)試験の概要や出題範囲、AIによるおすすめの勉強法、合格者が実践した効果的な勉強法などを解説しました。DVA試験は、AWSを用いたアプリケーション開発のスキルを証明する資格です。
試験対策として様々な方法があったかと思いますが、ご自身に合った勉強法が合格への近道となります。
今回ご紹介した方法を一案として検討してください。
■参考サイト
【参考:AWS認定デベロッパー - アソシエイト】
【参考:AWS 認定ページ】
【参考:AWS トレーニングと認定イベントの詳細】
【参考:AWS Certified Developer - Associate (DVA-C02) 試験ガイド】
【参考:公式ドキュメントAWS Documentation】