社員インタビュー

【5logs Vol.11】「自分のことはどうでもいい」吹っ切れてから道が開けた

著者近影
KOHEI

こんにちは!ブランディングGです。

今回は福岡最初のエンジニア3名の1人でもあり、現在は事業所責任者を務めるKEISUKEさんにお話を伺ってきました。

『5logs』とは?

自身が残す“log=軌跡の記録・気づき”を紐解き、その人のウラガワにある強さや信念、思考など、見えない哲学をカタチにする、ドキュメンタリーシリーズです。
主人公はALHではたらき、そのキャリアを築いているたくさんの仲間たち。
その多種多様な知識や技術、経験が生み出したlogにフォーカスします。

KEISUKEについて

-ALHに入るまでのご経歴からお聞きします。

初めての仕事経験としては、通信制の高校に通いながら自動車工場で働いていました。
高校卒業後はしばらくパチンコ店の社員として住み込みで働いていたのですが、そろそろ社会人経験を積んで行きたいと思うようになり、まず営業職で就職活動を行ったんですよ。
でも、PCが使えないことを理由に落とされてしまったんですね。

そこで、PCの知識とビジネススキルの両方を習得するために、PC操作のサポートを行うコールセンターに就職したんです。
ここでは目的の達成に加え、仕事ぶりを認めていただいてSV(スーパーバイザー)として管理経験も積むことができました。

次に知人が経営する会社に誘われて、PC事務全般を担当しました。自社HPを作成する機会があり、外注業者とのやりとりをする中で、金額の高さに驚いたんですよね。

エンジニアの仕事ってこんなにも価値が高いのかと。

それで、当時ALHのグループ会社が運営していた天神のITスクールに通い、卒業時にALHに来ないかと誘っていただいたことで、ALHに入社する運びとなりました。

-ALHに入るまでに色々な経験をされてきたのですね。
はい。
その後は福岡事業所ができるまでの約4年間、参画先でエンジニアとしての経験を積んでいきました。
私より少し早く入った同僚が2人いたので、定期的に飲みに行っては未来を語り合っていました。

福岡事業所ラプソディ すべてはこの3人からはじまった

2024.4.22

-福岡事業所設立は2018年ですが、当時から事業所責任者に?
いいえ、初代事業所責任者は執行役員のSHINTAROさんが務められました。
当時の私はエンジニアとしての経験しかなかったので、事業所を率いていくなんてとんでもない。

2019年にグループ長になって初めて部下を持ったのですが、これが想像以上に大変で……。
ずっと3人横並びでやってきたから、組織の中での動き方やグループ長に求められる役割がよくわからなかったんですよね。
コールセンターのSVはあくまでも数字の管理までで、部下たち一人一人の今後のキャリアに責任を追うことはなかったし。

自分の中で解が見つからずもがき苦しむ日々が続いたのですが、ある時吹っ切れて「自分のことはどうでもいい」という結論にたどり着きまして。そこからは割とうまく回るようになっていきました。

-組織のために自分を犠牲にするという意味ですか?
そうではなくて「自分を良く見せよう」とか、「部下になめられないように」とか、「上からどう思われるか」とか、そういうことを気にしないことにしたんです。

すると、自然とベクトルが組織や部下に向いていき、主語が会社になっていき、いつのまにかグループ長らしく動けるようになっていました。

-たしかに、先ほどこれまでの経歴をうかがった時も、自分を大きく見せようという意識をまったく感じませんでした。
今日は事業所責任者へのインタビューということで緊張していたのですが、一気に話しやすく感じるようになりました。
それは良かったです。

実はグループ長から部長にあがった後も葛藤があったんですよ。

-と言いますと?
当初、本社から来てくれたベテランのエンジニア2名が部長職を務めてくださっていたのですが、いよいよ人数が膨らんできたということで、私が3人目の部長になったんです。
しかし、マネジメント力や会社理解、エンジニアとしてのスキルなど、すべてにおいて先輩2人と差がありすぎて、このままでは「私の部下たちに迷惑をかけてしまう」と猛烈に焦るように。

「ハズレの上司だと思われているのでは?」とネガティブに考えてしまい、部下たちと向き合うことから避けたかった。
でも、それで部全体に不利益を与えてしまうわけにもいかないので……。

そんな私の様子を察知した先輩部長のお二人やSHINTAROさんから「自分たちと同じことを求めているわけではない」「きみの得意な部分を発揮してほしい」と言われました。
グループ長時代から、本音を引き出したり、感情に訴えたりするコミュニケーションには強みがあると感じていたので、肩ひじ張らずに自分らしいマネジメントをすることにしました。

後から聞いた話ですが「福岡のシンボルとして最初からいた3人の中から次期部長を出してあげたい」という経営陣の配慮もあったようです。力不足は織り込み済みで、チャンスを与えてくれたのです。

-強烈なリーダーシップを発揮するタイプではなく、ご自身の良さを活かし部下たちを巻き込みながら引っ張っていくことを期待されていたのですね。

そういえば、先にインタビューを実施した若き部長たち(KAZUTOSHIさん、HIROAKIさん)も、グループ長から部長に立場が変わったことで、部下との接し方をどう変化させていくか、もっと事業視点で考えられるようにならなければ、など色々模索中だという話をされていました。
彼らは私が部長になった時より大変だと思いますよ。当時とは状況が違うので。

当時は未経験で入ってきた若手たちや、2年目を迎える先輩社員たちをどう束ねていくかを考えていれば良かったのですが、今は3~4年目を迎える社員も増えてきました。

部下たちの市場価値や求められる仕事が変化する中で、各々が活躍する機会を創出していかないといけません。

加えて、事業所責任者がSHINTAROさんから私に変わったので、至らない点も多々あると思います。2人が部長になったタイミングと、事業所責任者交代のタイミングが近いので、余計に大変に感じさせてしまっているでしょう。

部長陣にはかなり頼らせてもらっているので、彼らには相当な負荷をかけてしまっています。

-福岡事業所責任者交代はどのような経緯で決まったのでしょうか?
SHINTAROさんが福岡事業所以外にも色々と兼任されており、さすがに管掌範囲が多過ぎるということで、私が後継者として打診を受けました。

求められている役割を丁寧に説明してくださいましたし、自分がやるべき理由に納得感もあったので、ぜひやらせてくださいとお引き受けしました。

-常に謙虚で奢らない、弱みや悩んだ過去も隠さない、そんな親しみやすいリーダーという印象を受けました。ここからはKEISUKEさんが仕事をするうえで大切にしている5つのlogを伺っていきたいと思います。

KEISUKEの5logs

エンジニアとして、事業所責任者として、どちらでお話ししましょうか?

-多くの方に参考にしていただきたいので、「エンジニアとして」の5logをお願いします! それでは1つ目のlogを教えてください。

log.1 成長機会の創出を狙う

若い方が多い組織だからこそ、より多くの成長機会を創り、成長してもらうことで結果的に、本人もプロジェクトもお客様も、「三方よし」になるからです。

-そのlogにいたったエピソードを教えてください。
かなり前のことですが、盛大に空回りをしていた話です。
後輩や部下と同じプロジェクトに参画した際に、後輩たちがあげてきた納品物が適切ではないことがありました。

そこで、きちんと後輩たちと向き合って何がどうダメなのかフィードバックをすれば良かったのですが、当時の私は全部巻き取って自分で直して納品してしまったんですね。後輩たちに直しが必要だったことも言わず、ただ「ありがとう、お疲れ様!」とだけ伝えて。

こんなことを繰り返していては、自分の負担は増える一方だし、後輩たちの成長機会を奪ってしまうし、抱え込み過ぎた私がミスをしたらお客様にも不利益を与えてしまう。

しかも、こっちはフォローしてあげているつもりが、気付かぬうちに後輩たちのモチベーションも下がっていたんですよ。
誰も幸せにならない苦労を勝手にしていたのだなと気付き、そこから考えを変えました。

log.2 会話を大切にする

自分の考えてる事があっているか、相手が何を考えてるか、すり合わせることが大切だからです。

-そのlogにいたったエピソードを教えてください。
初めて参画したプロジェクトの時、自分がALHの看板を背負っていると思っていたんですよ。
だから自分を良く見せたくて、他社から来ていたPLに質問や相談をしなかったんです。

この時点で読者の皆さんはいやな予感がしていると思いますが……。

私が担当したのは管理画面を複数のブラウザに対応させるレスポンシブ対応の作業でした。見かけ上崩れていなかったのでOKだろうと思って進めていたら、納期ギリギリになって「レビュー依頼来てないけど大丈夫?」と言われてしまったんですね。

(レビューとは……??)

システム開発ではレビューを挟むのは当然のことなのですが、なにせ初めてのプロジェクトだったので、よくわかっていませんでした。
自分の認識があっているのか、相手が何を考えてるのかを理解するために、会話することの大切さを学びました。

log.3 自分の強みを自覚する

強みを理解することで最適なパフォーマンス発揮に繋がると考えているからです。

-そのlogにいたった背景を教えてください。
私はエンジニアとして技術力にそこまで自信があるほうではありません。一方でお客様が求めていること、全体像を掴むこと、要所難所となりそうな所をかぎ分ける嗅覚などには自信があります。

システム開発はチームで行うものであり、そこには様々な役割が存在します。
自分の強みを自覚し、それを上司やPM/PLにも認識してもらうことで、適材適所で良いパフォーマンスを発揮できるようになると思っています。

先ほど挙げた部長職抜擢の時の話もこのlogに大きく影響しています。

-質問:若手は自分の強みを自覚したら、その後どう動いていくべきですか?
強みは自分で思っているだけでは、気付いてもらえないこともあります。
活かせる場所に配置してもらえるよう自ら発信していく必要があります。 

注意点として、まれに「コミュニケーション力に自信があるので活かしたいです」など、強みのアピールだけ言う方がいますが、それではダメ。
強みをいかして、この場面で貢献したいという、自分の活用シーンまで提案してください。

また、「○○力を伸ばしたい」と願望を前面に押し出して言うのもダメ。

学校ではないので「自分の○○なところを活かして、▲▲で貢献したい」という伝え方にしましょう。
リーダーなどのポジションを狙う場合は、日頃から他の作業者の進捗を把握したり、困っている方のヘルプに回るなど、リーダーがすべきことを少しずつ担っていくようにして、次のリーダーは○○さんだねという空気を作っていくことが大事だと思います。
そうするとチャンスがあったときに話が来やすいと思いますよ。

log.4 活用シーンを理解する(業務理解)

システム開発では技術的な理解に目がいきがちだが、開発の目的は日常生活を便利にするなど、「つくったシステムを使うため」だからです。

-そのlogにいたったエピソードを教えてください。
過去にマイナンバーに関する大規模なプロジェクトに参画したことがありました。
我々が開発を進めていたシステムは、国から出ている要件はきちんと満たしていました。

しかし、各地方自治体がシステムを使う上で、実務ベースだと色々と問題が生じる可能性があることが、納期の2か月前に発覚したのです。

納期の遅れは国全体に大きな影響を与えてしまうので、必死で改修作業に取り組み、何とか間に合わせました。あんな経験は2度としたくないですね(笑)。

業務理解の大切さを思い知りました。

log.5 俯瞰的な視点で物事をみる

判断する機会や事象を理解する際に、筋が通っているか整理するためです。

-そのlogにいたったエピソードを教えてください。
PMやPLとして管理業務をやっていく上で、多方面との調整が多く発生します。
その際に当事者としての視点、あるいは一方からの視点だけだと、ステークホルダーの力関係や感情論に引っ張られてしまうことがあります。

実際に、全員が納得する形で着地できない事が何度もありました。そこで、一歩引いて俯瞰的な視点で見直してみたところ、一方の主張につじつまがあわないことなどに気付けるようになりました。

プロジェクトの推進に責任を負う管理者として、どうあるべきか先を見て考えると、力関係などは関係ないことにも気付けました。
俯瞰的に物事を見ることで、力関係や感情論に左右されない調整ができるようになり、協力を仰ぐ際にも納得してもらえるようになりました。

-5logsをお話しいただきありがとうございました。最後にご自身の今後の目標をお願いします。

直近1年の目標としては、責任者になって1年半が経ち、ちょっと伸び悩みを感じているので、福岡事業所ラプソディでもお話ししたように加速に向けて色々と施策を打っていきたいと考えています。

あとは、プロジェクト先で権限移譲を進めていきたいですね。

今ALHの社員が20名ほど参加しているプロジェクトでPMをしています。

事業所責任者をしながらPMをすることに不安もあったのですが、自分がPMとして実績をつくることで、ALHの社員にPMを任せてもらえる流れを作りたかったんです。

今の案件は次代に託して、私自身はまた次の機会を開拓していければと思っています。

3年~5年後に向けては「福岡にある大きな会社」で留まらず、西日本で強い影響力を持つ会社に成長させていきたいですね。そのために福岡事業所から派生した第2、第3の地方拠点を創出していきたい。

その時に自分が責任者を続けているのか、いちマネージャーやプレイヤーに戻っているかはわかりません。適任な方がいれば責任者のバトンも次代に渡したいと思っています。

さいごに

vol.11は福岡事業所責任者のKEISUKEさんでした。
終始謙虚で物腰の柔らかい印象でしたが、最後に大きな野望を語ってくださいました。

5logsではこのように、ALHの色々なキャリアをもった社員にフォーカスして仕事のヒントを聞き出していきます。このシリーズで取り上げる様々な5logsが、仕事で躓いたり悩んだりしているあなたの「新たな仕事のヒント」になると幸いです。

Vol.12もお楽しみに。

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この記事を書いた人

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ALH株式会社 採用戦略部 ブランディングチーム所属。
進学情報誌の編集者→検索サイトの編集者・ライター・ちょっとWebディレクター

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