GPT-6.1 TerraとGemini 4 Carbon公開、Alexa+が日本で早期アクセス開始|先週のAIニュースまとめ(2026年10月26日〜11月1日)


みなさんこんにちは、11月も元気にAIニュースを紹介していきます!
先週は、OpenAIの「GPT-6.1 Terra」とGoogleの「Gemini 4 Carbon」という、海外大手2社の新モデルが相次いで公開されました。
国内でも、Preferred Networksの「PLaMo 3.1 Prime」とSB Intuitionsの「Sarashina3.2 mini thinking」が登場しています。
このほか、AnthropicによるIPO(新規株式公開)の申請や、robots.txtでAI学習の可否をまとめて示す仕組みへの大手各社の対応表明もありました。
- OpenAI、コスト重視の「GPT-6.1 Terra」を公開(10月26日)
- Anthropic、米SECにIPOの登録届出書を提出(10月26日)
- PFN、「PLaMo 3.1 Prime」を公開しWeb検索とDeep Researchに対応(10月27日)
- Google、フロンティアモデル「Gemini 4 Carbon」を発表(10月28日)
- アマゾン、生成AI搭載の「Alexa+」を日本で早期アクセス開始(10月29日)
- SB Intuitions、Sarashinaシリーズ初の思考モデルを公開(10月29日)
- OpenAI・Google・Microsoftが、robots.txtでのAI学習可否の表明に対応を表明(10月30日)
- 先週の注目トピック(一覧)
- まとめ
OpenAI、コスト重視の「GPT-6.1 Terra」を公開(10月26日)
OpenAIは、性能とコストのバランスを重視したTerraシリーズの新モデル「GPT-6.1 Terra」を公開しました。
本モデルは、コンピュータ操作や視覚推論、文章作成の品質が改善されています。さらに、API料金は100万トークンあたり入力1ドル・出力5ドルに設定されており、これはGPT-5.6 TerraおよびGPT-6.1 Solの半額にあたる水準です。
また、コマンドライン操作を評価するベンチマーク「Terminal-Bench 4.0」では、最大の推論設定において50.3%のタスクを解決。前モデルであるGPT-5.6 Terraの21.5%から倍以上の伸びを記録しました。
提供範囲については、公開と同日から「ChatGPT Work」と「Codex」でPlus・Pro・Enterprise・Eduの各プランに向けて提供が始まっており、APIでも「gpt-6.1-terra」の名称で利用可能となっています。
一方で、安全対策の枠組みである「Preparedness Framework」においては、本モデルのサイバーセキュリティ分野の能力が「Critical」に分類されました。安全性に関する資料には、最大推論設定での試行のうち29.6%において「警告を回避するための別の禁止手順」を見つけ出したことも開示されています。
なお、最も複雑なコーディング作業に関しては、引き続きGPT-6.1 SolやGPT-6 Astraが適しているとのことです。
出典:Introducing GPT-6.1 Terra|OpenAI/OpenAI、「GPT-6.1 Terra」を発表|窓の杜
Anthropic、米SECにIPOの登録届出書を提出(10月26日)
Anthropicは、クラスA普通株式の新規株式公開(IPO)に向けて、米証券取引委員会(SEC)にForm S-1の登録届出書を提出したと発表しました。
上場先はNasdaq Global Select Marketとなり、ティッカーシンボル「ANT」での取引を予定しています。ただし、発表時点では売り出す株式数や価格レンジは未定です。また、登録届出書も発効前の段階であるため、現時点での株式売買は行えません。
目論見書の請求先には、ゴールドマン・サックスおよびモルガン・スタンレーの2社が指定されています。
なお、同社はすでに2026年6月1日付で非公開の登録届出書を提出済みであり、今回はその公開版という位置づけになります。
Anthropicの直近の動きは、先週のAIニュースまとめ(2026年10月19日〜25日)でも取り上げているので、合わせてご覧ください。
出典:Anthropic files S-1 with the SEC for proposed initial public offering|Anthropic
PFN、「PLaMo 3.1 Prime」を公開しWeb検索とDeep Researchに対応(10月27日)
Preferred Networks(PFN)は、国内でフルスクラッチ開発する生成AI基盤モデルの最新フラッグシップ「PLaMo 3.1 Prime」の提供を開始しました。
本バージョンでは新たにWeb検索と「Deep Research」に対応しています。調査テーマを入力するだけで、計画立案から情報の収集・整理・分析、さらには出典付きレポートの作成までを数分から数十分で自律的に実行してくれます。
また、このDeep Research機能はオンプレミス環境にも対応しており、社内文書の検索システムと連携させたり、閉域環境下で対象を社内文書のみに限定した調査を行ったりすることも可能です。
性能面も大きく底上げされており、ハルシネーション(事実と異なる内容の生成)を評価する「AA Omniscience」など8つのベンチマークにおいて、前モデル(PLaMo 3.0 Prime)から平均約15%のスコア改善を記録しました。さらに、投機的デコーディングの採用により推論処理が1.7倍に高速化したほか、非推論モードでは回答品質の低下を抑えつつ出力トークン数を90%削減することに成功しています。
提供形態としては、PLaMo APIに利用上限付きの無料プランが新設されました。なお、標準プランの料金は100万トークンあたり入力60円・出力250円に設定されています。
出典:PFNニュースリリース(2026年10月27日)|Preferred Networks/PFN、調査業務に対応した国産AI最新版「PLaMo 3.1 Prime」|Impress Watch
Google、フロンティアモデル「Gemini 4 Carbon」を発表(10月28日)
Googleは、同社の最新フロンティアモデルとなる「Gemini 4 Carbon」を発表しました。
今回のアップデートでは、主にサイバーセキュリティ分野と、長時間にわたる計画・実行を伴う複雑なタスクの処理能力が強化されています。
実際の性能として、第三者指標である「Artificial Analysis Intelligence Index v5.0」では59点で首位を獲得。2位のClaude Opus 5.5(58点)、3位のGPT-6 Astra(57点)を僅差で上回る結果を示しました。さらにサイバーセキュリティ関連のベンチマークにおいても、脆弱性の発見を評価する「SEC-bench Pro」で88.2%、修正能力を測る「CWE-bench」で71.0%という高いスコアを叩き出しており、実務に十分耐えうる性能をアピールしています。
リリースについては段階的に進められる予定で、まずはサイバー防御の実務者へ先行展開し、その後パートナー向けプログラムを通じて順次拡大していく方針です。
なお、APIの導入価格はGemini 4 Argonと同額に据え置かれ、100万トークンあたり入力2ドル・出力10ドル(キャッシュされた入力トークンは入力価格から95%引き)に設定されています。ただし、一般の開発者や企業ユーザー向けの提供時期については「近日中」とアナウンスされるにとどまっています。
出典:Gemini 4 Carbon: our next frontier model|Google/Google、最新フロンティアモデル「Gemini 4 Carbon」|Impress Watch
アマゾン、生成AI搭載の「Alexa+」を日本で早期アクセス開始(10月29日)
アマゾンは、生成AIを搭載した次世代パーソナルアシスタント「Alexa+」について、日本国内での提供(早期アクセス)を開始しました。
対象となるEchoやFire TVのユーザーには順次案内が届く仕組みとなっており、Amazon.co.jpのAlexa+ページから直接申し込むことも可能です。気になる料金ですが、早期アクセス期間中は無料で提供され、期間終了後は月額3,000円のサブスクリプション制へと移行します。ただし、Amazonプライム会員であれば追加料金なしでそのまま利用できる点が大きな特徴です。
対応デバイスは、指定のEcho端末やFire TV、パナソニックおよびJVCのFire TV搭載スマートテレビに加え、スマートフォン向けのAlexaアプリやWebブラウザ(alexa.jp)からも幅広くアクセス可能となっています。
具体的な用途としては、言葉の意図をくみ取った自然な会話をはじめ、気分に合わせた音楽の選曲、スマート家電の操作、買い物リストの作成や配送状況の追跡などが想定されています。さらに、食べログやUber Eats、出前館、チケットぴあといった外部サービスとの連携も示されており、レストラン予約などの一部機能は今後のアップデートで順次追加される予定です。
出典:Amazon、生成AIを搭載した次世代パーソナルアシスタント「Alexa+」を日本で提供開始|Amazon
Alexa+に関しては、以下記事で詳しく解説しています。本記事とあわせてぜひご覧ください。
SB Intuitions、Sarashinaシリーズ初の思考モデルを公開(10月29日)
ソフトバンク傘下のSB Intuitionsは、国産LLM(大規模言語モデル)「Sarashina」シリーズにおいて、初となる思考モデル「Sarashina3.2 mini thinking」を公開しました。
思考モデルとは、最終的な回答を出す前に「入力を分析して候補を検討する」という内部処理を挟むアプローチです。このプロセスを経ることで、複雑で難しいタスクにおける正答率を高めることができます。
実用面での特徴として、APIパラメータの「reasoning_effort」を調整し、思考の深さを「low」「medium」「high」の3段階から柔軟に選択できるようになっています。
またモデルの構築にあたり、フルスクラッチでの事前学習に長文脈処理やエージェント向けのデータを追加したほか、事後学習では検索と安全性に関する強化学習を施すなど、用途に合わせた丁寧なチューニングが行われました。
なお、本モデルの提供形態は、2026年10月13日より提供が始まっている無償ベータ版の「Sarashinaサービス」のAPIとなっています。
出典:国産LLM Sarashina3.2 mini thinking の紹介|SB Intuitions TECH BLOG/国産LLM「Sarashina」に初の「思考モデル」|ITmedia AI+
OpenAI・Google・Microsoftが、robots.txtでのAI学習可否の表明に対応を表明(10月30日)
OpenAI、Google、Microsoftの3社は、サイト運営者がAI学習への利用可否を複数のAI企業に向けて一括で伝えられる共通の仕組みに対応すると表明しました。
具体的には、IETF(インターネット技術の標準化団体)に提出されたInternet-Draft「Machine-Readable Training Preference Signal」に沿った方式を採用。robots.txtにユーザーエージェントトークン「__usage_ai-training」のグループを追加し、「Disallow」を指定することで学習利用の拒否を示すことが可能になります。
この仕組みはあくまで学習可否のシグナルであり、クロール自体を止めるものではありません。そのため、既存のrobots.txtの解析処理に影響を与えずに導入できるとされています。
各社の対応時期については、OpenAIが「数カ月以内」を目指す一方、Googleは他社と足並みをそろえて「2027年」を目標に設定。Microsoftは、2027年2月1日から読み取りを開始する予定です。
関連してMicrosoftは、これまで学習やグラウンディングの拒否設定として使われてきた「NoArchive」や「NoCache」について、2027年3月1日以降は設定として読み取らなくなると発表し、同日までの新方式への移行を呼びかけています。
なお、今回ベースとなったドラフトはAnthropic所属のKevin Kelley氏が個人の資格で提出したものであり、現時点ではIETFの正式な標準規格ではありません。
出典:Machine-Readable Training Preference Signal|IETF Datatracker/Supporting a shared AI training control for websites|Google Search Central Blog/Your content, your choice|Bing Blogs/AI学習への利用拒否をrobots.txtで一括指定へ|ITmedia NEWS
先週の注目トピック(一覧)
| 公開日 | トピック | 発表元 | 概要 |
|---|---|---|---|
| 10月26日 | GPT-6.1 Terra | OpenAI | コンピュータ操作と視覚推論を改善。API料金は入力1ドル/出力5ドル |
| 10月26日 | IPOの登録届出書を提出 | Anthropic | Nasdaqにティッカー「ANT」で上場予定。株式数・価格は未定 |
| 10月27日 | PLaMo 3.1 Prime | Preferred Networks | Web検索とDeep Researchに対応。API無料プランを開始 |
| 10月28日 | Gemini 4 Carbon | サイバーセキュリティと長時間タスクを強化。段階的に提供 | |
| 10月29日 | Alexa+ 日本で早期アクセス開始 | アマゾン | 早期アクセスは無料、以降は月額3,000円。プライム会員は無料 |
| 10月29日 | Sarashina3.2 mini thinking | SB Intuitions | シリーズ初の思考モデル。無償ベータのAPIで提供 |
| 10月30日 | AI学習可否の共通シグナル | OpenAI・Google・Microsoft | robots.txtで学習利用の可否を一括表明する仕組みに対応 |
まとめ
先週は、海外・国内を問わずAIモデルの大きな進展が目白押しの1週間でした。海外勢では、OpenAIの「GPT-6.1 Terra」やGoogleの「Gemini 4 Carbon」といった大手2社の新モデルが、具体的な価格や提供範囲とともにベールを脱ぎました。一方の国内勢も、Preferred Networksの「PLaMo 3.1 Prime」がDeep Researchに対応したほか、SB Intuitionsからはシリーズ初となる思考モデルが登場するなど、国産LLMの機能拡充が力強く進んでいます。
また一般利用者向けには、アマゾンが次世代アシスタント「Alexa+」の日本向け早期アクセスを開始。月額3,000円というサブスクリプションの価格設定に加え、「プライム会員は無料」という条件を打ち出した点も大きな話題を呼んでいます。
こうした熾烈な性能競争と並行して、AnthropicによるIPO(新規株式公開)申請の動きや、大手3社が揃ってrobots.txtによるAI学習可否の共通シグナルに対応を表明するなど、ビジネス基盤や制度面でのルール作りも一気に加速した週となりました。
CANTABILEでは引き続き、こうしたAI業界の目まぐるしい最新動向を週次で分かりやすくお届けしていきます。
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