テクノロジー 2024.11.5

【合格者が監修】AWS DEAとは？試験の概要と対策、合格するための勉強法も解説!

AKIHISA

AWS Certified Data Engineer – Associate (DEA) は、AWSのデータエンジニアリングに特化したAWS認定資格です。
この資格は、データ整理の基盤であるデータパイプラインの実装をはじめ、コストとパフォーマンスの最適化、モニタリング、トラブルシューティングなどを検証します。

■AWS DEAとは
■AWS DEAの難易度は？他のAWS資格と比較
■AWS DEA勉強法
■AWS DEA向けの試験対策方法
■AWS DEA取得後のキャリアパスと次のステップ
■AWS DEAに関するよくある質問（FAQ）
まとめ
■参考サイト
■関連のおすすめサイト

監修：AKIHISA
■保有資格
・応用情報技術者試験
・AWS Certified Cloud Practitioner
・AWS Certified Solutions Architect - Associate
・AWS Certified Developer - Associate
・AWS Certified SysOps Administrator - Associate
・AWS Certified Data Engineer - Associate
・AWS Certified Solutions Architect - Professional
・AWS Certified DevOps Engineer - Professional
・AWS Certified Advanced Networking - Specialty
・AWS Certified Security - Specialty
・AWS Certified Machine Learning - Specialty
・AWS Certified Database - Specialty
・AWS Certified Data Analytics - Specialty
・AWS Certified: SAP on AWS - Specialty
・Pythonエンジニア認定基礎試験
・Pythonエンジニア認定データ分析試験
・Pythonエンジニア認定実践試験
・Oracle Certified Java Programmer, Silver SE 11
・ビジネスマネジャー検定
・G検定
製造業からIT業界未経験でALHへ入社
AWSでの開発環境整備に力を入れており、IaC(Infrastructure as Code)やCI/CDを得意としている。
現在のプロジェクトには、AWS環境でバックエンドAPIの開発・運用を行うDevOpsエンジニアとして参画中。
好きなAWSサービスはAWS CDKとAmazon Bedrock

■AWS DEAとは

これまでは専門知識レベルで提供されていた、AWS Certified Database - Specialty (DBS)とData Analytics Specialty が廃止され、それらを統合した内容をベースに試験が作成されています。

AWS DEAは、クラウド環境下でデータパイプラインの設計、構築、運用、モニタリング、最適化をするデータエンジニアリングに関する能力を認証する認定資格です。

データの取り込み、変換、パイプラインのオーケストレーション、最適なデータストアの選択、データモデルの設計、データスキーマのカタログ化、データライフサイクルの管理、データパイプラインの運用保守、データ分析と品質保証、適切なセキュリティ対策とプライバシー保護の実装など、広範なスキルが求められます。

AWS DEAの試験概要

試験時間 : 130分
問題数 : 65問（複数選択または複数応答）
合格ライン : 720点/1,000点満点
受験料 : 約22,000円(税込)
有効期間 : 3年間

試験範囲

以下の4つの分野に分かれています

第 1 分野: データの取り込みと変換 (採点対象コンテンツの 34%)
第 2 分野: データストア管理 (採点対象コンテンツの 26%)
第 3 分野: データ運用とサポート (採点対象コンテンツの 22%)
第 4 分野: データセキュリティとガバナンス (採点対象コンテンツの 18%)

この内容より、データの取り込みと変換が最も重視されていることがわかります。

試験料金一覧

試験の種類 / 料金	USD	JPY
Foundational	100 USD	15,000 円
Associate	150 USD	20,000 円
Professional	300 USD	40,000 円
Specialty	300 USD	40,000 円

※ 消費税が10%上乗せされます

DEA資格取得のメリット

データエンジニアリングスキルの証明
キャリアアップの可能性向上
AWS環境でのデータ関連プロジェクトへの参画機会増加
最新のデータ技術トレンドの習得

データエンジニアリングは急速に成長している分野で、世界中のデータエンジニアの求人は2021年から2023年にかけて45%増加し、今後10年間でさらに28%増加すると予想されています。

AWS DEAは、このような需要の高まりに備えるために必要な資格になってくるでしょう。

■AWS DEAの難易度は？他のAWS資格と比較

AWS DEAは、ASSOCIATE レベルの資格ですが、他のASSOCIATE資格と比較してやや敷居が高いと言えます。それは、データエンジニアリングが複数の専門分野にまたがる知識を必要とするためです。

過去の認定試験であるAWS Certified DataBase - Specialty（DBS）やAWS Certified Data Analytics - Specialty（DAS）を取得していれば比較的短い準備期間で合格できますが、未取得の場合は各分野の学習が必要なため時間がかかります。

難易度の特徴

幅広い知識が必要（データ取り込み、変換、モデリング、セキュリティなど）
プログラミングの概念理解が求められる
数年程度の実務経験が必要とされている（2〜3年のデータエンジニアリング経験、1〜2年のAWS経験が推奨）

他のAWS資格との比較

AWS Certified Solutions Architect - Associate（SAA）: クラウドアーキテクチャ全般に焦点
AWS Certified Developer - Associate（DVA）: アプリケーション開発に焦点
AWS Certified SysOps Administrator - Associate（SOA）: システム運用に焦点
AWS Certified Data Engineer - Associate（DEA）: データエンジニアリングに焦点

■AWS DEA勉強法

実務未経験者がAWS DEAに短期間で合格するための効果的な戦略をご紹介します。

基礎固め
- AWS基礎知識の習得（CLFレベル）
- データベース、ETL、データウェアハウスの基本概念の理解
AWS公式の学習リソース活用
- AWS Skill Builderの試験準備コースの受講
- 公式試験ガイドの熟読
ハンズオン演習
- AWS無料利用枠を活用した実践
- データパイプラインの構築、ETLプロセスの実装など
問題演習
- 公式練習問題の徹底的な解答と復習
- 模擬試験の活用（時間管理の練習も兼ねる）
コミュニティ活用
- AWS認定資格の勉強会やオンラインフォーラムへの参加
- 他の受験者との情報交換
集中学習期間の設定
- 2ヶ月間で1日平均3〜4時間の学習時間確保
- 週末はより長時間の集中学習
弱点克服
- 苦手分野の特定と重点的な学習
- 理解が難しい概念は図や実例を用いて整理

短期間で合格することを目的とするならば、こちらの方法をおすすめしますが、自分に合った学習法を見出すことが大切です。

■AWS DEA向けの試験対策方法

AIが推奨する学習法と弊社資格合格者がおすすめする学習法の2通りでご紹介します。

1．AIにより推奨されたプラン

AWS DEA合格に役立つ学習リソースをご紹介します。

以下は、試験内容の各分野をカバーするものを選んでいます。

◆AWS公式リソース：

AWS Skill Builder ：試験準備コースや練習問題が提供されています。
AWS認定試験ガイド：試験の範囲や出題傾向を把握できます。

◆オンライン学習プラットフォーム：

Udemy、Cloud License、CloudTechなど：DEA専用コースが充実しています。

(例) : 【AWS認定Data Engineer Associate（DEA-C01）試験対策トレーニング

AWS認定データエンジニアアソシエイト試験の傾向と対策を解説しています。

予想問題の解説も含むため、試験問題の傾向と対策ができます。

◆ハンズオンラボ：

AWS Well-Architected Labs ：実践的なスキルを磨けます。

これらの学習方法を組み合わせ進めることで、効率的かつ効果的な学習が可能となります。

2．ALH社内で人気の学習方法

弊社の合格者が実際に使用した教材のメリット・デメリットについて詳しく解説します！

◯ 動画を活用した学習

おすすめ教材

◆AWS Black Belt Online Seminar

AWS Japanにより提供されているオンラインセミナーです。

AWSサービスやソリューションへのAWS適用について解説しており、サービスの理解を深めるために利用することをおすすめします。

おすすめ

AWS Glue
AWS Lake Formation
Amazon Kinesis
Amazon DynamoDB - How it works（「Amazon DynamoDB」は2017年の資料なので、古い概念が載っています）
Amazon Redshift Overview
AWS Step Functions

【メリット】

AWS Japanが提供しているため、信頼できる情報です。

特にサービスの名前を冠する講座は、基礎から解説してくれるので理解しやすいです。

AWS GlueやAWS Lake FormationはAWS DEAで頻出するので、特におすすめです。

【デメリット】

試験に特化した内容ではないため、試験においては不要な知識もインプットすることになります。

投稿が数年前の講座もあるため、必ず最新の情報と照らし合わせてください。

また、大半の動画が1時間なので、全てのサービスを網羅しようとすると時間がかかります。

◆AWS Hands-on for Beginners

AWS Japanにより提供されている、初心者や初めてのサービスに触れる方向けのハンズオン動画です。

無料で利用可能ですが、利用するためには自身のパーソナル情報を入力する必要があります。

おすすめ

【メリット】

AWS Japanが提供しているため、信頼できる情報です。

AWSサービス単位ではなくユースケース単位でハンズオンできるので、実務に近い理解を得ることができます。

【デメリット】

受講するのに時間がかかるため、より理解したい分野の選択が必要です。

試験に特化した内容ではないため、試験においては不要な知識もインプットすることになります。

◯ 問題集を活用した学習

◆Cloud License

AWS及びGoogle Cloud認定試験の学習ができるオンライン学習サイトです。

ベーシック、プロフェッショナルの2プランが選択でき、どちらのプランもAWS DEAに対応しています。

詳細はプラン・料金比較ページをご確認ください
(料金ページはこちら)

【メリット】

問題の難易度が実試験に近く、一問一答形式なので解説をすぐ読めます。

問題数は80問程度と少ないですが、解説を理解して問題を解くことができれば合格が狙えます。

【デメリット】

解説がわかりづらい問題があります。解説だけで理解できない内容は、参考書やAWS Black Belt等を活用して理解を深めましょう。

また、問題を解いているだけでは、実務レベルの知識はつきません。

本番の試験でもCloud Licenseで出題される問題に似たものが出るため、理解度が低くても合格できてしまうためです。

もし実務レベルの知識をつけたい場合は、各種ハンズオンサービスを活用して実際に手を動かすことをおすすめします。

◆CloudTech

日本最大級を謳うAWS学習プラットフォームです。

資格会員、基本会員、永久ライセンスの3プランあり、いずれもAWS DEAに対応しています。

資格会員、基本会員及び永久会員は解ける問題には差がなく、上位である基本会員及び永久会員ではAWS講義動画と会員制コミュニティ参加権が得られます。

資格会員、基本会員は有効期限が90日ですが、永久会員は買い切りです。

詳細は料金ページをご確認ください
(料金ページはこちら)

また、フリーコースで会員登録すれば、AWS講義動画が38本見ることができます。

【メリット】

問題の難易度が実試験に近く、一問一答形式なので解説をすぐ読めます。

注目ポイントは解説の図がわかりやすいところです。
解説図は現役エンジニアに報酬を払って作成してもらっており、「公式の図を流用しただけ」のような安易なものではなくクオリティの高い図になっています。

また、基本会員以上だと、AWS認定取得を目指すメンバーが集うコミュニティに入ることが出来ます。
合格体験記を見ることができたり、問題集への要望を出せたりと、資格に本気で取り組んでいきたい人にはいい環境だと思います。

【デメリット】

こちらもCloud License同様、問題を解いているだけでは、実務レベルの知識はつきません。
本番の試験でもCloudTechで出題される問題に似た問題が出るため、理解度が低いまま合格できてしまうためです。

もし実務レベルの知識をつけたい場合は、各種ハンズオンサービスを活用して実際に手を動かすことをおすすめします。

◆Exam Prep Official Practice Question Set: AWS Certified Data Engineer - Associate (DEA-C01 - Japanese)

AWS Skill Builder(AWS公式)により提供されている模擬試験です。

AWS Skill Builderに登録することで無料で利用することができます。

【メリット】

AWS公式が提供しているので、実試験に最も難易度が近いです。

【デメリット】

20問の提供なので、これだけでは合格を目指せません。力試しで問題を受講することをおすすめします。

AWS DEA ALH社内合格者の体験談と評判

リリースされて間もないAWS Certified Data Engineer - Associate (DEA)を受験し、755点で合格しました。この資格はAWS Certified Data Analytics – Specialty（DAS）の廉価版だと思っていましたが、予想以上に難しく、受験中は冷や汗をかきました。個人的な難易度はDAS < DEA = MLSだと感じました。

学習には主に3つの教材を使用しました。まず、AWS Skill Builderの公式模試です。20問と少ないですが、公式なので必ず取り組むべきだと思います。次に、UdemyのAWS認定 Data Engineer Associate（DEA-C01）試験対策トレーニングを使いました。これはAWSサービスのハンズオン講習動画で、50問の問題演習も含まれています。最後に、同じくUdemyのPractice Exams | AWS Certified Data Engineer Associate[2024]を使いました。これは英語版でしたが、Chromeの翻訳機能を使用して取り組みました。内容も更新速度も素晴らしく、DEAを受験する際は特におすすめです。

最も苦労したのは、データ分析、ETL処理、機械学習など幅広い範囲からの出題と、最新のアップデートに対応した内容でした。AWSの進化の速さを実感し、自分も常に変化・対応していく必要性を痛感しました。

■AWS DEA取得後のキャリアパスと次のステップ

AWS DEA資格取得後のキャリアパスと、さらなるスキルアップの方法をご紹介します。

キャリアパスの可能性

データエンジニア：データパイプラインの設計・実装を担当
データサイエンティスト：データの処理・分析を行う

次のステップ

関連する認定資格の取得：
- AWS Certified Machine Learning - Specialty
関連技術の習得：
- Apache Spark、Hadoop、Kafka等のビッグデータ技術
- Python、Scala等のプログラミング言語
実務プロジェクトへの参加：
- 社内のデータ分析プロジェクトに積極的に関与
- オープンソースプロジェクトへの貢献
継続的な学習：
- AWS re:Inventなどのカンファレンスへの参加
- 最新のデータエンジニアリングトレンドのフォロー

この資格を足がかりに、さらなる専門性の獲得をすることができるでしょう。

■AWS DEAに関するよくある質問（FAQ）

Q1: AWS DEAの難易度はどれくらい？

A1: 他のAssociate レベルの資格と比べて範囲が広いので敷居は高いですが、適切な準備で合格可能です。

Q2: AWS DEAに合格できる勉強時間の目安は？

A2: 個人差はありますが、経験がある場合は30時間程度、ない場合は80時間程度の学習を行うことで、十分な準備が可能です。試験の分野をしっかり把握した上で苦手分野を洗い出し、学習時間を配分するとよいでしょう。

Q3: AWS DEAの過去問はどこから入手できる？

A3: 公式の過去問は公開されていませんが、AWS Skill Builderで提供される練習問題や、サードパーティの模擬試験を活用できます。これらは試験の各分野をカバーしています。

Q4: AWS DEAに不合格となってしまった場合は？

A4: 14日間の待機期間後に再受験が可能です。不合格の場合でも、スコアレポートで弱点を把握し、特に低スコアだった分野を重点的に学習して次回の試験に臨むことができます。

Q5: AWS DEAの次におすすめの資格は？

A5: データ分析や機械学習に興味がある場合は、AWS Certified Machine Learning Engineer - Associate（MLA）やAWS Certified Machine Learning - Specialty（MLS）がおすすめです。DEAで学んだ基礎知識をさらに発展させることができます。